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<防潮堤ミス>かさ上げ先行実施 気仙沼市、造り直しは継続要求

 気仙沼市内湾地区の防潮堤高を県が誤って施工した問題で、気仙沼市の菅原茂市長は15日、見た目の高さを抑える背後地のかさ上げを先行して実施する考えを明らかにした。土地区画整理事業を計画通り2020年度内に終了させることを優先する。防潮堤を造り直さない県の姿勢を容認したわけではないという。
 同日、市役所であった住民団体「内湾地区復興まちづくり協議会」の会合で示した。
 菅原市長は、県に加えて県議会内でも造り直しへの賛同は得られない見通しという現状認識を報告。「市として県が造り直す可能性はないと判断した」と述べた。
 その上で、区画整理事業を計画通り実施するに当たって「時間の限界が来た」と、県が提案するかさ上げ工事に週明けから着手する考えを示した。費用は県側が負担する。14日に魚町の地権者に説明し、「異論はなかった」と報告した。
 菅原市長は会合後の取材に「土地のかさ上げも行われない、防潮堤の高さも下がらないという最悪の事態は避けたい。残念だが行政として客観的に判断した」と説明した。ただ、「高さのミスを容認したわけではない」と述べ、県が引き続き住民との合意形成に努めるよう求めた。
 協議会の菅原昭彦会長は「地権者の選択は尊重していきたい。だが県への不信感は依然残っており、造り直しの結論を覆すことはできない」と話した。
 県によると、盛り土などに見込まれる費用は数千万円。ミスの責任割合に応じ、業者側と分担して市に支払う。武藤伸子県農林水産部長は「(市の判断に)感謝している」と述べた。


2018年09月16日日曜日


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