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<あなたに伝えたい>看護師の道 歩むきっかけに

祖父母と写った小さい頃の写真を眺める綾香さん

◎佐々木綾香さん(宮城県利府町)から清さん、とよ子さんへ

 綾香さん じいちゃん、ばあちゃんはともに元気で足腰も丈夫でした。逃げようと思えば逃げられたはずですが、津波は来ないと思ったのでしょう。
 高校3年生だった私が石巻市の惨状を知ったのは数日後。連絡が取れなくても、どこかの避難所にいるはずだと信じていました。父は週末ごとに現地へ通い、探しました。犠牲になった事実を受け止められたのは、1年後くらいです。
 私は初孫で、とてもかわいがられたそうです。小学校までは毎月のように会いに行きました。祖父は公園で一緒にアスレチックで遊んでくれました。祖母は手先が器用で、手作りのパッチワークをよくもらいました。天ぷらも上手でした。
 中学生になってから訪れるのは年数回程度になりましたが、年越しは祖父母宅で過ごすのが定番でした。家族で紅白歌合戦を見た後、日和山の神社に初詣をした思い出があります。
 大学に進学してから、復興支援プロジェクトで台湾やオーストラリアなどに行き、震災体験を話す機会を得ました。
 被災地でボランティアもしました。その際に交通事故で大けがしたのをきっかけに、看護師を目指そうと決めました。
 社会人を経て、今は石巻赤十字看護専門学校の2年生です。復興支援の研修に応募し、今年の夏に米国で災害看護を学びました。
 じいちゃん、ばあちゃんが国際交流の経験や看護師の道に導いてくれたんだね。2人のおかげで今の自分があるよ。ありがとう。

◎遊んでくれた祖父、手先が器用だった祖母

 佐々木清さん=当時(75)、とよ子さん=当時(72) 綾香さん(26)の父方の祖父母は石巻市南浜町で2人暮らしだった。自宅にいて津波に流されたとみられる。とよ子さんは2011年9月に同市小渕浜で見つかり、DNA鑑定で身元が確認された。清さんは今も見つかっていない。


2018年09月16日日曜日


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