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<ツール・ド・東北>石巻で学生生活送った熊本の船口さん 友と再会、未来へ励み

ガッツポーズでゴールする船口さん=16日午後2時35分ごろ、石巻専修大

 自転車イベント「ツール・ド・東北2018」(河北新報社、ヤフー主催)に参加したライダーたちは、東日本大震災の津波が襲った三陸沿岸を走り抜けた。人の営みが一瞬で壊滅した地域が再生に向かう姿は、西日本豪雨、熊本地震に直面した出場者の心にも深く刻まれた。「復興への思いを共有したい」。16日の北上フォンド(100キロ)を走ったライダーに思いを聞いた。

 石巻市は青春を過ごした「第二のふるさと」。今回、震災後初めて足を踏み入れた。
 「新しい住宅が多い。街が大きくなったと思う」。熊本市の会社員船口淳さん(46)は、主会場となった石巻専修大の2期生だ。
 卒業後は出身地の熊本で就職した。震災直後、仙台市の元同級生に電熱プレートやインスタント食品といった支援物資を送った。石巻の友人からは津波の恐ろしさを聞いた。「東北は常に気になっていた」
 2016年4月、熊本地震が発生。家族で暮らす5階建てマンションは激しく損傷し、一時住めなくなった。一転、支えられる側になり、仙台の元同級生から日本酒をもらうなど励まされた。「みんなが心配してくれた」と感謝する。
 熊本は現在、災害公営住宅の整備が進む。「東北のように復興に向かうのかな」。コースを走行中、熊本の未来を想像しながらペダルをこいだ。
 ゴールでは福島市の友人が待っていてくれた。13年ぶりの再会。「変わってないなあ」と抱き合った。夜は他の友人らも交えて語り合った。「本当に心から楽しい」。ツール・ド・東北は旧交を温める貴重な機会にもなった。


2018年09月17日月曜日


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