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<基準地価>仙台、伸び幅拡大 他市町村との二極化進む

 宮城県が18日公表した2018年度の県内基準地価(7月1日時点)は全用途平均で1.9%上昇し、6年連続のプラスとなった。市中心部で複数の再開発計画が動く仙台市は住宅地、商業地ともに伸び幅が拡大。他市町村との二極化がさらに進んだ。沿岸被災地は復興需要の収束に伴い、下落傾向が鮮明になった。

<住宅地/東西線の駅付近開業効果が持続>
 前年度からの継続地点264地点中、約4割の101地点で上昇した。平均上昇率は0.9%で前年度から0.1ポイント拡大した。横ばいは31地点、下落は半数の132地点だった。
 市町村別は仙台市が5.7%のプラスとなり、調査59地点全てで上昇した。伸び幅は前年度比0.5ポイント増で、駅周辺などで引き合いが強い状況が続いている。
 県内上昇率トップは、市地下鉄東西線の駅に近い若林区裏柴田町の12.0%で、東西線開業効果が継続している。旧市立病院跡地(若林区)での東北学院大キャンパス集約計画が呼び水となり、同区東八番丁も12.0%となった。
 名取市や利府町など仙台周辺9市町村は、子育て世代が持ち家を求めて仙台市から流入し、平均2.6%の上昇。岩沼市松ケ丘2丁目(9.4%)が県内上昇率上位10地点に入った。
 沿岸被災地は土地取引が沈静化。下落した市町数は前年度の7から10に増えた。塩釜市は前年度の0.1%上昇から0.3%下落に転じ、石巻市は下落率が前年度の0.3%から0.8%に広がった。
 仙台圏周辺以外の25市町は1.2%のマイナスで4年連続の下落。蔵王町の3.8%、川崎町の3.6%が際立った。

<商業地/農学部跡地周辺再開発で需要増>
 継続調査の97地点のうち、6割強の62地点が上昇した。このうち仙台市内の46地点全てがプラスとなった。市中心部の東北大農学部跡地などでの大規模再開発が需要を喚起し、周辺で盛んな取引があった。
 上昇率が最も高かったのは青葉区上杉6丁目で17.5%のプラス。前年度から2.1ポイント拡大した。若林区荒町も15.9%上昇し、前年度比3.1ポイント増だった。
 市内ではオフィスやホテルなどへの投資需要が依然根強い。東京圏の投資ファンドに加え、地元不動産会社や近県の建設会社などの中小企業の投資意欲も高く、高値への警戒感は残るものの、低階層のビルなど小さい物件の取引が活発化している。
 調査に当たった千葉和俊不動産鑑定士(仙台市)は「現状をピークとみて物件を手放すファンドもあるが、上昇基調はまだ続いている」と指摘。「投資は収益を求める正常な範囲内」とし、バブルには至っていないとの考えを示した。
 仙台市以外の51地点のうち上昇16地点、横ばい7地点、下落28地点だった。市町村別では丸森町2.5%、蔵王町2.3%などで落ち込みが大きかった。


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2018年09月19日水曜日


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