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宮沢賢治を慕う松田甚次郎の姿描く 新庄・近江さんが脚本集出版 調査研究した史実に脚色

脚本集を手にする近江さん

 山形県新庄市の詩人・劇作家で、元新庄南高校長の近江正人さん(67)が、脚本集「土に叫ぶ人 松田甚次郎−宮沢賢治を生きる」を出版した。新庄北高演劇部顧問として脚本創作を始めて以来、約30年にわたる取り組みをまとめた。

 脚本集には、2017年度の新庄演劇研究会定期公演のために書いた表題作に加え、「最上川物語−川にかかる虹」「桜の樹の下で」「貧乏神と福の神」などの長編から、高校演劇脚本、民話の朗読用脚色台本の計14作品を収めた。
 「土に叫ぶ人」は、昭和初期、東北の貧しい農村を理想郷に変えようとした賢治の生き方に共感し、古里新庄でその教えを生涯貫き、賢治の教えを世に広めた松田甚次郎の姿を描いた。近江さんは「甚次郎の人物像や賢治との関係を多くの人に知ってほしい」と、長年、史実を調査研究し、想像を加えて脚色した。
 「土に叫ぶ人」は、新庄演劇研究会がこれまで市内で数回公演し、来年1月には花巻市で公演することが決まっている。
 演出も手掛ける近江さんは「自分の脚本が、照明や音響を伴って立体化するのが興味深い。生徒の成長を実感できたり、役者と裏方が一緒になって作り出したりするのが楽しい」と語る。舞台脚本として使われることを望み、戯曲集にせず脚本集にしたという。
 A5判、284ページ。自費出版で200部作製した。価格は2000円(税込み)。連絡先は近江さん0233(22)4906。


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2018年09月19日水曜日


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