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宮城の製造業、自動車関連産業への進出盛んに 自動車部品の取引拡大

トヨタ本社で2月に開かれた展示商談会。宮城県内の製造業者も参加した

 宮城県内の製造業者が自動車関連産業への進出を強めている。産官学金連携組織「みやぎ自動車産業振興協議会」が中心となって地元製造業者とトヨタグループの部品メーカーとの橋渡し役を担い、当初目標を上回る受注実績を上げた。東北の関係機関との連携も進めている。

 協議会は2012年5月、同年7月のトヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)の発足を控え「みやぎ自動車産業振興プラン」を策定。地元企業の新規受注を20年度までに300件以上にする目標を掲げた。
 11〜17年度までの自動車部品などの新規受注は累計で318件に上り、20年度までに300件以上としていた目標を3年早く達成した。協議会が取引拡大を目指して力を入れたのが、宮城県内外で開催される展示商談会への参加だ。
 協議会の事務局で、県自動車産業振興室の佐藤勝彦室長は「商談会では技術力を直接、アピールできる。取引が成立しなくても担当者と面識ができたことで新規受注につながる可能性がある」と話す。
 17年度は、トヨタ自動車本社(愛知県豊田市)やトヨタグループの部品製造大手デンソー本社(同県刈谷市)であった七つの商談会に地元業者を送り込んだ。
 個別取引をあっせんする役割は、協議会会員のみやぎ産業振興機構が担った。メーカーが取引先を探しているという情報をいち早く入手した際には、求めていた部品を製造できる宮城の業者を独自に提案したこともある。
 同機構取引支援課の今野祐輝課長は「県産業技術総合センターと協力して製品を分解し、部品を作れる企業をリストアップした。関係機関が連携したスピード感のある売り込みが、宮城のスタイルだ」と誇る。
 協議会加盟の関係機関は、トヨタ東日本や大手部品メーカーの社員らによる地元企業の生産現場の改善指導や、自動車の機能や構造を学ぶ人材育成研修も展開してきた。
 協議会は東北6県と新潟県の関係機関でつくる「とうほく自動車産業集積連携会議」とも連携。展示商談会や交流会を共同開催し、広域で自動車産業の集積に取り組んでいる。
 宮城県内の製造品出荷額のうち、自動車など輸送用機械器具は10年に約1775億円だったが、16年には約5195億円に拡大。佐藤室長は「今後は年50件程度の新規受注獲得を目標にして上積みを図りたい」と意気込む。

[みやぎ自動車産業振興協議会]宮城県が自動車関連産業の集積加速を目的に2006年5月、県内の製造業者や金融機関、大学、自治体と設立した。製造業の会員数は17年末で360社。事務局は県自動車産業振興室が担う。


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2018年09月22日土曜日


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