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家事代行、東北にもじわり 「メディア露出増え、身近なサービスに」

キッチンを掃除するCaSyのスタッフ(右)

 少子高齢化や共働き世帯の増加を背景に、家事代行サービスの利用が東北で広がっている。インターネットで手軽に依頼できるサービスが増え、子育て世代にも浸透し始めた。東北各県の業者は実績を伸ばし、東京のベンチャー企業が仙台圏に進出するなど市場が活性化しつつある。
 家事代行サービス「ブルーブルー」を手掛けるIDENTITY(アイデンティティ、郡山市)は2010年9月、郡山市で創業し、13年には仙台エリアに事業を拡大した。
 スタッフは主婦や介護ヘルパーが中心で、10時間以上の訓練が課される。17年11月には、全国家事代行サービス協会(東京)が品質を保証する認定事業者に東北で初めて選ばれた。前年比2割増のペースで成長を続け、17年度の売上高は約1億円に達した。
 野地数正社長は「利用者の4割ほどが高齢者。共働きや単身赴任の世帯も多い。メディアへの露出も増え、身近なサービスになってきた」と話す。
 営業担当者が依頼を受けてスタッフを派遣する従来の仕組みとは異なり、ITを活用して利用者と働き手をマッチングするサービスも増えている。
 14年創業のCaSy(カジー、東京)は今年7月、仙台圏に進出した。専用アプリを使い、利用者は希望するサービスの内容や日時を、スタッフは働きたい日時などを登録し、システムがマッチングする。営業コストを削減できるため、同社は利用料金を安くする一方、スタッフの時給を高くした。
 野村総合研究所の調査によると、17年の家事代行の市場規模は約698億円で、25年には最大8130億円に拡大するとみられている。需要の急増に働き手の供給が追い付かず、16年12月に参入した動画配信などのDMM.com(東京)は、今月でサービスを終了する。
 CaSyの加茂雄一社長は「働き手不足は課題だが、人口が多い仙台は確保しやすく、大きな市場を見込める。東京の家事代行の利用率は2%程度にとどまるものの、シンガポールは25%に達している。いずれは日本でも当たり前のサービスになる」と見通す。


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2018年09月22日土曜日


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