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<仙台空港時間延長>住民、深夜の離着陸騒音に懸念 宮城県の説明会一巡、地域振興の具体像求める声も

仙台空港の24時間化に理解を求めた県の地元説明会=11日午後7時ごろ、名取市の名取が丘公民館

 仙台空港の運用時間延長を目指す宮城県が、名取、岩沼両市で開いた住民対象の説明会が一巡した。将来的な24時間化を見据える県に対し、住民からは深夜帯の騒音への懸念とともに、時間延長に伴う波及効果や地元振興策の具体像を求める声が相次いだ。
 名取市の名取が丘公民館で11日夜にあった説明会は住民側からの要請を受けて開かれた。集まった地元住民約30人に県は空港周辺で実施した騒音予測調査の結果を説明し、今後も対話を続ける考えを明らかにした。
 住民らが賛否に言及することはなかったが、「騒音が最重要の問題だ」との声は強く、深夜の離着陸に対する懸念が示された。「経済効果がなければ騒音だけを背負うことになる」と訴える住民もいた。
 県は8月末に名取、岩沼両市議会で24時間化の方針を正式表明後、31日〜9月11日に計5地区で説明会を開いた。名取が丘を除く名取市3地区、岩沼市1地区は非公開で開催。住民ら計約140人が出席し、関心の高さをうかがわせた。
 出席者らによると、質疑は騒音対策、経済波及効果と地元振興策に集中。住宅の防音工事などで国の補助対象となる騒音基準を全調査地点で下回ったとした騒音予測調査に関しては「地元の実感と異なる」など厳しい意見が出された。
 24時間化した場合の経済波及効果についても県内で年間1031億円とする試算結果を示したものの具体性に欠け、「具体的な地域振興策を示すべきだ」との声が上がった。県の考え方と住民側が望む説明には距離感があることが浮き彫りになった。
 5回を通じて強い反対論が出なかったとはいえ、ある出席者は「県の説明ぶりは相当神経を使っているように感じた。ただ、深夜の離着陸は地元に強いアレルギーがあるのも事実だ」と明かす。
 県はこの後、知事と両市長、仙台国際空港社長による4者協議会を設置。24時間化の前提として国が求めている地元合意の在り方のほか、騒音対策や地域振興策などを話し合う。
 説明に当たった県土木部の金子潤次長は「説明会はこれで終わりではない。今後も足を運び、地元要望に応えていきたい」と話す。


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2018年09月23日日曜日


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