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<気仙沼・防潮堤施工ミス>住民「知事あまりに乱暴」高さ不変に地元猛反発

間違った高さの防潮堤の背後でかさ上げ工事が進む気仙沼市魚町地区=25日

 気仙沼市内湾地区の防潮堤高を宮城県が誤って施工した問題で、村井嘉浩知事が25日に防潮堤を造り直さないとする最終判断を下したことに関し、地元の地権者や住民団体は一斉に反発した。一貫して造り直しを求めた地元の意向を無視された形となり、住民は「あまりにも乱暴だ」と怒りをあらわにしている。
 「協議会としての要望が受け入れられなかった。非常に残念だ」。中心市街地の再生を議論してきた住民団体「内湾地区復興まちづくり協議会」の菅原昭彦会長が無念の思いを吐露した。午前9時半ごろ、村井知事から直接、電話で造り直さないことを伝えられたという。
 菅原会長は「県に対する不信感は残ったままだ。協議会としてどうするのか、今後、検討したい」と話した。近く会合を開き、対応を話し合う。
 協議会は間違った防潮堤の背後地にある魚町地区で再建を目指す住民の考えを尊重し、県に造り直しを求め続けてきた。15日に市役所であった会合でも、造り直しを求める方針を確認したばかりだった。
 地権者の男性(50)は「われわれに説明もせずに、いきなり頭越しに方針を発表するのは乱暴だ。そもそも間違ったのは県。全く反省していない」とあきれ顔。協議会メンバーの男性(60)は「15日の会合でも県の職員に丁寧に議論するようくぎを刺したばかりだった。一方的に議論を打ち切るのは許されない」と怒った。
 東日本大震災後、市は海岸沿いに整備される防潮堤に関して、住民合意に力を注いできた。県が今回高さを間違った防潮堤も2年以上の議論を経て、高さが決まった経緯がある。
 協議会の場でも「住民との合意がない防潮堤を気仙沼には造らない」との持論を強調していた菅原茂市長は、「住民合意がないまま、誤った高さの防潮堤が整備されることは非常に残念。(県には)住民の思いを真摯(しんし)に受け止め、対応してほしい」と注文を付けた。


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2018年09月26日水曜日


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