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<北海道地震>災害FM 開局支援 宮城・オナガワエフエムが被災2町で奮闘

北海道むかわ町役場内に開設したブースで番組を進行する町民ら(オナガワエフエム提供)

 北海道の地震で被災したむかわ、厚真(あつま)両町の臨時災害放送局の開局と運営を宮城県女川町の一般社団法人「オナガワエフエム」が支援している。東日本大震災の1カ月後にラジオ放送を始めた経験を生かし、当時道内から得た支援の恩返しをしようとスタッフらが現地入りした。ラジオを通じて被災者の生活復興を応援する。

 むかわ町の放送は19日に本格スタートした。役場内に「むかわさいがいFM」が開設され、平日午後6時から約1時間、生放送している。町内在住の女性2人がパーソナリティーを務める。
 初回は災害廃棄物の処分方法や入浴場所の案内、スーパーやコンビニエンスストアの営業予定といった生活情報を伝えた。竹中喜之町長が出演したほか、避難所で生活する男子中学生が「段ボール製のベッドが導入されて避難所の環境が改善されてきた」と現状を報告した。
 被災した町民の出演や避難所で音楽のリクエストを募る手法は、オナガワエフエムの前身「女川さいがいFM」が震災直後から培ったノウハウを踏襲。読み上げる原稿は当時の内容をベースにしている。
 オナガワエフエムのスタッフらは、現地を離れた後も台本作りや番組構成をサポートしている。
 代表理事の松木達徳さん(48)と理事の大嶋智博さん(44)は今回、道内のコミュニティーFMから支援要請を受け、17日に現地に入った。
 東日本大震災で、松木さんらは室蘭市のコミュニティーFM局から臨時災害放送局の運営の支援を受けた。最大震度7を観測した今月6日の地震後、「何かできることがあれば、すぐに声を掛けてほしい」と道内の関係者と連絡を取り合っていたという。
 むかわ町では26日現在、101人が避難を続ける。避難の長期化で疲れやいら立ち、不安を募らせる被災者が目立つようになった。
 大嶋さんは「7年半前の女川の光景と重なる。ラジオは人とのつながりを実感できるメディア。番組を通じて少し気を緩め、元気になれる時間をつくってほしい」とエールを送る。松木さんは「あくまでも無理のない範囲で放送を続けてほしい」とねぎらった。
 厚真町では「あつま災害エフエム」が20日に開局した。

[臨時災害放送局]災害時に被害状況や支援情報を伝えるため、自治体などが開設する。1995年の阪神大震災で初めて運用され、制度化された。東日本大震災では宮城、岩手、福島3県の24市町で開設され、今年3月末までに全て閉局した。オナガワエフエムは「女川さいがいFM」の活動を継承した。


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2018年09月27日木曜日


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