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岩手発展の鍵は川筋 達増知事が構想アピール 県議ら「具体策もっと」

県議会の本会議で答弁に立つ達増知事

 岩手県内を流れる2大河川に着目し、自ら構想したプロジェクトを達増拓也知事がアピールしている。県北の馬淵(まべち)川流域では伝統と自然エネルギー開発の融合、県南の北上川流域では産業集積と所得向上を説く。「どちらが時代の最先端になるか」と胸弾ませる知事に、周囲は「具体策も示して」と注文を付ける。

 「県北の歴史、文化や地域資源を生かし、持続的に発展するゾーンの創造を目指す」。県議会9月定例会の一般質問で県北振興策を尋ねる議員に、知事は「県北プラチナゾーンプロジェクト」を披露して応じた。
 岩手県葛巻町の袖山に源を発する馬淵川は長さ142キロ。一戸町と二戸市を経て青森県に入り、八戸市で太平洋に注ぐ。
 流域には牧場や雑穀畑が広がり、森林が国内有数の漆産業を支える。1月には県が整備した国内最大級の高森高原風力発電所が営業運転を始めた。
 知事は「地域資源のポテンシャル(潜在能力)は大きく、先進性を発揮することを期待している」と熱く語る。食や文化遺産、再生可能エネルギーを組み合わせて「持続的な発展」のモデル地域にしたい考えだ。
 一方、北上川(249キロ)は盛岡市など岩手県の中央を貫き石巻市に達する東北最大の河川。豊かで広大な流域で展開しようというのが「北上川バレープロジェクト」だ。
 金ケ崎町のトヨタ自動車東日本岩手工場を中心に製造業が相次いで進出し、北上市では1兆円を超える投資規模で半導体大手「東芝メモリ」の新工場建設も進んでいる。
 こうした現状を、IT企業が林立する米カリフォルニア州のシリコンバレーになぞらえる知事。さらには県都盛岡を風光明媚(めいび)な大都市サンフランシスコに見立てて「シリコンバレーで働き、サンフランシスコで暮らす」ライフスタイルを提唱する。
 両プロジェクトは、策定中の次期総合計画(2019〜28年度)に盛り込まれる。ただ、知事の「夢」を事務方が「形」にする作業はこれからだ。
 県北選出の県議は「目標は素晴らしいが、具体像が見えない。県北にポテンシャルがあるというなら、次期総計のアクションプランにどう組み込まれるかはっきりと示してほしい」とくぎを刺した。


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2018年09月27日木曜日


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