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<漂流ポスト>届いた手紙2年分100通を供養 陸前高田 遺族も参列 

手紙の供養に参列した(左から)佐藤さん、清水さん、赤川さん

 東日本大震災で亡くなった人への手紙を預かる岩手県陸前高田市広田町の「漂流ポスト3.11」は26日、この2年間に届いた100通以上を近くの寺で供養した。今回は初めて手紙を差し出した遺族2人も参列。ポストを管理する赤川勇治さん(69)と共に犠牲者の冥福を祈った。
 参列した仙台市の佐藤せつ子さん(62)は、お盆を終えた8月下旬、宮城県南三陸町の南三陸消防署に勤務していて津波の犠牲になった夫武敏さん=当時(56)=へ手紙をしたためた。
 <楽しかったですか。それとも「おまえはいいなあ、孫達に囲まれて」って、ちょっぴり悔しかったですか>
 消防署跡地に設けた献花台を道路整備のために片付けたと報告。<仕方のないこととわかっていても、とても寂しかったです>
 佐藤さんは「今も対話している。向こうの反応が分かるんです」と話した。
 もう一人の仙台市の清水和子さん(69)は、次女とその夫、6歳の孫、次女のおなかの中にいた孫の4人を津波で失った。
 自責の念を抱えて死ぬことばかり考えていたが、手紙を出して前向きになれたという。次女の夢だった看護師の国家試験に自ら挑戦し、3度目で合格した時も手紙で報告した。
 「まだまだ後悔は消えない」と手を合わせ、涙を拭った清水さん。「頑張っているよと伝えたかった。供養できてよかった」と感謝した。
 赤川さんは「(参列は)手紙を書くことで元気になってくれた証しのよう。うれしい」と話した。
 漂流ポストは2014年に赤川さんが開設。これまでに震災犠牲者のほか、病気で亡くなった人宛てなどの計約500通が届いている。


2018年09月27日木曜日


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