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<北海道地震>東北大災害研が現地調査 厚真町の土砂崩落斜面を視察

地震の揺れによる大規模な崩落現場を調査する東北大の研究者=1日午後2時半ごろ、北海道厚真町

 北海道胆振(いぶり)東部地震の発生から6日で1カ月を迎えるのを前に、東北大災害科学国際研究所(災害研)の研究者3人が1日、厚真(あつま)、むかわ、安平(あびら)の3町で現地調査を開始した。土砂災害や建物倒壊の現場を3日間視察し、得たデータを今後の減災・防災に生かす。(報道部・桐生薫子)
 初日は土砂崩れで36人が犠牲になった厚真町の山腹に入り、崩落した斜面を数カ所見て歩いた。研究者は危険性が少ない場所を選んで林道に分け入り、地割れや土砂が流れ出た様子をカメラに収めるなどした。
 斜面は表層部分が3〜5メートルほど滑り落ちているケースが多く、地質を触って調べた久利美和講師(火山学)は「軽石が降雨で水を含み、流れ出た可能性が高い」と分析。「崩れていない部分も地盤が弱くなっており、今後も注意が必要だ」と強調した。
 倒壊した家屋は、築年数の新旧にかかわらず被害が確認された。森口周二准教授(地盤工学)は「一見被害がないように見えても、地面が動いている場所が多い。全体的に地震変動よりも地盤変状の影響が大きかった」と指摘した。
 3人は、震源に近く最大震度7を観測した同町鹿沼地区の公共施設も視察した。家屋の倒壊具合を調べている最中に、住民から身を守る対策について助言を求められる場面もあった。
 発生直後に続き、2回目の現地入りとなる柴山明寛准教授(地震工学)は「被害が広域で発生し、行政の現場調査が遅れている印象を受ける。二次被害防止や迅速な安否確認のためにも、行政は有事に情報を正確に把握する体制づくりを強化すべきだ」と求めた。
 2、3日にはむかわ、安平両町で調査を実施する。


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2018年10月02日火曜日


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