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<汚染廃>大崎の試験焼却15日開始 一部議員から慎重論

 大崎市は2日、東京電力福島第1原発事故で生じた国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の汚染廃棄物の試験焼却を15日に始めると市議会全員協議会で報告した。試験焼却の中止を求める住民訴訟の準備が進む中、一部議員から「強行すべきではない」と慎重な対応を求める意見も出た。
 試験焼却は同市三本木で保管する汚染牧草90トンを使い、大崎地域広域行政事務組合(同市)が実施する。市は汚染牧草の前処理などを行う。市は開始日決定について、住民説明会がおおむね終了し、前処理や測定の準備、試験を検証する焼却施設と最終処分場周辺の住民との協議会の設置などが整ったためと説明した。
 協議会では、関連予算の計上に反対した共産党市議から「議会が付帯決議で求めた十分な住民理解が得られていない。強行すべきではない」との意見が出た。市側は「反対する団体などが隔離保管を求めるが、焼却が現在取り得る最善策と考え、総合的に判断した」と理解を求めた。
 放射性物質が拡散するとして試験焼却の中止を求め、組合監査委員に関連予算差し止めの住民監査請求をした同市岩出山の住民組織「上宮協栄会」の阿部忠悦会長(79)は、監査請求の却下を受けて住民訴訟の準備を進める。阿部会長は「住民の汚染不安は解消されていない。焼却は認められない」と反発を強める。
 協議会終了後、伊藤康志市長は「早期の処理が求められる。データを開示して焼却の不安を解消するためにも、試験焼却が必要」と述べ、住民訴訟の動きについては「(訴訟は)司法が判断すること。予算が認められ、市としては淡々と進めていく」と話した。


2018年10月03日水曜日


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