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<ラムサール条約>志津川湾の豊かな自然「復興の象徴」 地元関係者期待高まる

志津川湾の海中に生育する海藻と魚の群れ(南三陸町提供)

 南三陸町の志津川湾が2日、水鳥生息地として国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約の国内の新規登録候補地に決まった。21日(日本時間)にアラブ首長国連邦で始まる締約国会議に合わせて正式登録される見込み。地元関係者は条約登録に大きく前進したことを喜び、「東日本大震災からの復興のシンボルになる」と期待した。
 志津川湾は暖流と寒流が混ざり合う独特の海域で、多様な海藻などが生息。国の天然記念物コクガンの餌場となる藻場が広がり、重要な越冬地になっている。南三陸ネイチャーセンター友の会会長の鈴木卓也さん(46)は「条約の登録は、住民が地元の豊かな自然を誇りに思うきっかけになる」と歓迎する。
 養殖業の傍ら漁業体験などの「ブルーツーリズム」に取り組む同町歌津の漁師高橋直哉さん(38)は「地元の海にラムサールという価値が付けば、商品販売や体験活動の集客に活用できる」と期待する。
 条約は湿地を学習や交流の場に生かすことを目的の一つに掲げる。志津川湾についてワークショップを開いてきた住民団体「かもめの虹色会議」主宰の工藤真弓さん(44)は「子どもからお年寄りまで分かるように情報発信したい」と意気込む。
 志津川湾は2010年9月に条約登録の潜在候補地に選ばれたが、町が登録に動き始めた直後に震災に見舞われた。佐藤仁町長は「条約登録は志津川湾の未来に向けた取り組みだ。候補地選定を受け、世界の志津川湾に大きく前進した」と喜びを語った。


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2018年10月03日水曜日


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