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<東日本大震災>東松島市、応援職員に実践研修 初動対応やがれき処理…教訓を広く伝承へ

4グループに分かれ、がれき処理に必要な対応を話し合った研修

 宮城県東松島市が、東日本大震災の応援で派遣された全国の自治体職員向けに震災の教訓を伝える研修会を開いている。震災発生時の初動対応から災害がれきの処理、復興まちづくりまで内容は幅広く、配属先以外の現場で起きたケースも体系的に学べる。市の担当者は「支援への感謝の気持ちを込め、震災の経験を伝えたい」と意気込む。
 災害時行政実務研修として2017年度に始まり、本年度は6回の講義や現場視察を設定した。派遣職員のほか、震災後に採用された同市職員らを加え、6〜12月に実施する。 研修テーマは避難所運営や下水管の上などに設置するマンホールトイレの活用法、住民との対話を重視したまちづくり計画など。昨年度は現場視察が好評だったことからワークショップ(WS)形式を多く取り入れ、より実践的にした。
 8月末は「災害廃棄物処理」をテーマに派遣職員ら16人が出席。仮置き場にがれきを搬入する際、木くずや金属などに細かく分別してリサイクルし、処理単価を抑えた手法を当時の担当職員が説明した。
 WSでは、出席者が廃棄物処理の担当者になったとの想定で、初動対応や仮置き場の設置・運営方法、災害発生前に必要な準備を話し合った。「仮置き場は広い場所がいい」「事前に仮置きの場所を選定しておけばスムーズに作業できる」といった意見が出た。
 東京都中野区から派遣された復興政策課の阿辺拓志さん(27)は「東京は広い土地がないので柔軟な対応が必要だと感じた。実用的な話を聞けて良かった」と手応えをつかむ。 東松島市への派遣職員は地方自治法に基づき、北海道や首都圏、九州など31自治体から赴任している。人数は4月1日現在、ピーク時の2014年比で30人減の49人。任期付きや再任用を含む全職員464人の約1割を占め、復興を推進する大きな力になっている。
 総務課の高野裕行班長は「震災の教訓を吸収してもらい、いつどこで起きるか分からない災害で生かしてほしい」と期待する。


2018年10月04日木曜日


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