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校庭の遊具は震災不明者の家族からの贈り物…感謝の思いを劇に 大船渡・越喜来小5年生「事実語り継ぐ」

タイヤ遊具の由来を学ぶ児童たち
校庭に設置されたタイヤ遊具

 大船渡市越喜来小の5年生が20日、校庭に据えられたタイヤ遊具にまつわる劇を上演する。タイヤの元の持ち主は、越喜来地区で東日本大震災の津波にのまれて行方不明の瀬尾佳苗(かなえ)さん=不明当時(20)=。児童たちは「震災の出来事を語り継ぎたい」と準備を進めている。
 東京都出身の佳苗さんは当時、北里大海洋生命科学部の2年生だった。父真治さん(64)と母裕美さん(60)は震災後、佳苗さんの思いを受け継いで三陸キャンパスがあった越喜来地区に通い、住民との交流を続けている。
 津波で全壊して高台に移転新築した越喜来小に2017年2月、タイヤ遊具が設置された。佳苗さんの両親が自宅から持参したタイヤも含め、首都圏の仲間と一緒に作った。
 5年生の担任教諭浦嶋健次さん(35)は「佳苗さんやご家族の思いをずっと忘れてほしくない」と遊具が据え付けられた経緯を授業で取り上げた。
 児童たちは自身の震災体験を振り返るとともに、越喜来地区が大好きだった佳苗さんの人柄や震災当日の様子、両親の気持ちを学習してきた。
 その成果を劇にして、学習発表会で披露する。5年生は「悲しいけれど、勇気が湧くような劇にしたい」と感謝の気持ちを胸に、稽古に取り組んでいる。


2018年10月05日金曜日


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