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クマにとって「魅力ない里に」 秋田県内の目撃情報が過去最多、対策探る

秋田県内外のクマ対策の事例が報告された公開シンポジウム

 クマの目撃や人身被害が増えている秋田県でクマとの共存を考えようと、研究者らで組織する日本クマネットワーク(事務局札幌市)の公開シンポジウムが6日、秋田市の県庁で行われた。ネットワークと県の主催で県内初開催。約190人の参加者が、県内外の研究者や行政担当者の事例報告に耳を傾けた。

 県内の目撃情報は昨年度1303件と過去最多となり、市街地にも出没して社会問題になっている。県自然保護課の担当者は、クマの生息区域は2002年から18年にかけて1.6倍となり、集落が消滅した場所と重なると説明。「生息区域の拡大は人が引き起こした環境変化の影響が大きい」と指摘した。
 16年に4人が犠牲となった鹿角市で鳥獣対策を担当する市職員は「被害防止に捕獲は欠かせないが、長期的な出没抑制につながっていない」と報告した。
 岩手、秋田両県で被害低減に取り組む岩手大の青井俊樹名誉教授は「クマに縄張りはなく、行動範囲は重複する。1頭を駆除しても被害は発生し続ける」と強調。「放置果樹など里にクマを誘引する要因を取り除き、集落全体で(クマにとって)魅力のない里づくりをすべきだ」と訴えた。


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2018年10月07日日曜日


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