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<福井国体>佐藤(岩手国士舘ク)初頂点 陸上成年男子砲丸投げ

成年男子砲丸投げ決勝 17メートル70で優勝した佐藤(坂本秀明撮影)

 第9日は7日、福井県営陸上競技場などで行われ、2日を残して福井の50年ぶり2度目の男女総合優勝(天皇杯獲得)が決まった。開催都道府県が天皇杯を手にするのは3年ぶり。福井は初の女子総合優勝(皇后杯獲得)も確定した。
 陸上の成年男子砲丸投げで佐藤征平(岩手・国士舘クラブ)が17メートル70で優勝した。少年女子B100メートル障害の高橋夢華(山形・九里学園高)は2位、成年女子400メートルの武石この実(福島・東邦銀行)は3位。
 重量挙げの少年男子94キロ級トータルで佐久間武文(宮城・宮城農高)は3位に入った。

◎地道に技術磨く

 170センチ、123キロの体は砲丸投げの選手としては決して大きくない。佐藤(岩手・国士舘クラブ)は技術を磨き抜いて初めて全国の頂点に立った。「もっともっと強くなりたい」。優勝してもおごることはない。
 1投目で17メートル62を投げてトップに立ち、4投目で17メートル70と記録を伸ばした。中村太地(茨城・ミズノ、16メートル85で8位)が持つ18メートル85の日本記録を更新する目標は果たせなかったが、勝負には勝った。
 陸前高田市出身。岩手・高田高から国士舘大へ進学を予定していた2011年、東日本大震災の津波で同市職員の父を亡くした。同大監督の勧めもあってバッグ一つで東京へ移った。「遠く離れても陸前高田が故郷であるのに変わりはない。優勝が陸前高田の、岩手の力になればいい」と強く願う。
 大学を卒業して4年目の現在は東京都内の中学校に勤務する。夕方に仕事を終えると、国士舘大の競技場で練習に励む。ウエートトレーニングを重ね、この1年で体重は6キロ増した。
 20年東京五輪は意識していない。「考えれば足元がおろそかになる。地道に、地道に、泥くさくやることをやるだけ」。それが岩手県人だと思っている。(岩崎泰之)

<自己ベスト大幅更新、4位の前田うれし泣き>
 「うそみたい。5メートル59と間違えたんじゃないのかと思っちゃいました」。少年女子A走り幅跳びの前田(岩手・盛岡三高)は5メートル95で4位に入賞し、うれし泣きした。
 1回目で自己ベストを20センチも上回る5メートル95を跳んだ。全国高校総体(インターハイ)の予選落ちの悔しさを胸に、スプリント力を強化した成果だ。「最初のスピードに乗る部分で力強く走れた。最後の足さばきも良かった」と振り返った。
 全国大会入賞は初めて。「大会前まで調子が上がらず、不安だった。支えてきてくれた人たちに恩返しができた」。涙を拭いた後はずっと笑顔だった。

<武石3位「もっと上狙っていた」>
 成年女子400メートルの武石(福島・東邦銀行)は54秒28で昨年と同じ3位入賞。「同じレベルの選手と走れるせっかくのチャンスだったのに53秒を出せなかった。順位も昨年より上を狙っていたのに」と苦笑いだった。
 9月の全日本実業団対抗選手権の覇者として、優勝した日本選手権1位の川田(大阪・東大阪大)らと頂点を競った。序盤は積極的にレースを進め、終盤も諦めずに粘りを見せた。「自分の力は出せた。来季はスピードを強化して日本選手権優勝を目指す」と気持ちを切り替えた。


2018年10月08日月曜日


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