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乗り合いタクシーがバスへの接続役 弘前で運行開始、赤字路線の負担解消へ

乗り合いタクシーでバス停に到着した佐藤さん。バスに乗り換えて目的地へ向かった

 青森県弘前市で10月、バス路線に接続する乗り合いタクシーの運行が始まった。乗客減によるバス路線削減に伴い、運行の効率化を図りつつ、利用者の利便性を確保するのが目的だ。2014年に改正された地域公共交通活性化再生法に基づく計画の一環。東北で初めて国から認可された。

 市内の無職佐藤年雄さん(83)は1日、自宅近くのタクシー停留所からタクシーに乗り、バス停「城西4丁目」に来た。間もなく到着したバスに乗り、市中心部の病院へ向かった。自宅からタクシーで直行するのに比べて料金は半分以下。佐藤さんは「自分で車を運転することもあったが、助かる」と語った。
 乗り合いタクシーは、専用の停留所から一定以上の乗客がいる九つのバス停につなぐ役割を担う。ダイヤに沿って運行する定時型と、利用1時間前までに連絡が必要な予約型の2種類がある。
 利用者の負担を考慮して料金は200〜300円に設定した。乗客が少ないバス路線や、公共交通の空白地帯になっていた5地区に導入された。
 路線バスを運行する弘南バス(弘前市)によると、乗り合いタクシーが導入された路線は1便当たりの乗客が多くて数人。空白地帯は路線バスの撤退で生じたという。
 現状、路線バスの赤字は市や事業者などが穴埋めしている。公共交通の一部を比較的経費のかからないタクシーに担ってもらうことで、行政の財政的負担は減る。
 バス事業者も赤字路線から撤退することで収益性の向上が期待できる。運行の効率が上がるため、運転手の時間外労働を減らす効果もあるという。
 市内では既に相馬地区で乗り合いタクシーが運行している。今回は国の補助金の条件が緩和される地域公共交通再編計画の一環となる。市は今後、計画に基づき新たに3地区で導入する。
 市交通政策推進室の羽賀克順主幹は「利用者の声を聞いて課題に対応する。地域と一緒に考えながら計画を進めていきたい」と話す。


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2018年10月10日水曜日


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