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<仙台市人事委員案問題>「選任議論なし」弁護士会が反発 違法性の指摘も

 仙台市が5日閉会の市議会9月定例会に人事委員会委員の選任議案提出を見送った問題で、市の依頼で候補者を推薦した仙台弁護士会が反発を強めている。議会の審議を経ずに実質的に可否を決めた経緯に対し「違法」との声も漏れる。同会は、適切な選任議論を市議会に求める会長談話の発表を検討している。

 市人事委は委員3人のうち1人が欠員状態。郡和子市長は8月下旬の記者会見で、欠員補充のための人事案を市議会9月定例会に提出する方針を示した。
 提出見送りは、弁護士会が推薦した候補者の弁護士が1990年代、仙台市民オンブズマンのメンバーとして市が相手の民事訴訟に関わった経歴に、一部市議が難色を示したのが発端。市幹部は全会一致を目指して水面下の説得を試みたが、折り合わなかった。
 市は候補者の差し替え要請も視野に、弁護士会に今回の事態を釈明する方針。同会幹部の一人は「市が公平中立を期すために出した推薦依頼に基づき人選した。市側で解決してもらうのが筋だ」と不快感を示す。
 推薦候補者は仙台弁護士会長や日弁連副会長などを歴任した。別の幹部は「他に候補者が見当たらないくらい適任中の適任。異論が色眼鏡や感情論であるなら(推薦候補者に)失礼極まりない」と憤る。
 職員の取り扱い基準を定めた地方公務員法13条は信条や性別、政治的所属関係などによる差別の禁止を定める。一連の経緯を巡り、弁護士会内には「13条の平等原則に反し、合理的な理由のない裁量権の逸脱・乱用だ」とする見方もある。
 及川雄介会長は「異論があるなら議会で堂々と議論し、市民の目に見える形で判断してもらいたい」と話す。


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2018年10月11日木曜日


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