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<地上イージス>「この程度のことで」「私に投げられても」秋田県知事答弁迷走 来年選挙控え与野党苦言

地上イージスを巡る自身の発言について釈明する佐竹知事=5日、秋田県庁

 秋田市の陸上自衛隊新屋演習場が配備候補地となっている迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を巡り、佐竹敬久秋田県知事の県議会での発言が迷走している。一連の問題を「この程度のこと」と軽視するような答弁をしたかと思えば、「配備の是非の判断を私に投げられても」と開き直る場面も。軸が定まらない知事の姿勢に、半年後に県議選を控えた与野党双方の議員から苦言を呈される事態に陥っている。
 「(イージス・アショアは)日本国内を守るだけのものではない。日米両用なのは常識だ。政府もようやく本論に入ってきた」
 始まりは9月19日の県議会9月定例会一般質問。前日、菅義偉官房長官が「米領グアムに向けた北朝鮮の弾道ミサイルを、イージス・アショアで迎撃できる」と語ったことへの見解を問われ、佐竹知事がこう持論を述べた。
 防衛省は「北のミサイルから日本を守る」として、新屋演習場と陸自むつみ演習場(山口県萩市、阿武町)を配備候補地と説明してきた。だが、官房長官発言を容認する形の佐竹知事の見解は、国防という大義名分を失いかねないとの懸念が一気に広がった。
 発言直後の議会運営委員会は紛糾。知事を支える自民県議まで「新屋の住民が困惑する」と頭を抱えた。
 今月2、3日の予算特別委員会。配備反対を表明した阿武町長を引き合いに、国と対峙(たいじ)するよう野党系県議から求められると「この程度のことで、政治生命とか大げさなことは考えていない」と発言した。
 県選出の与党国会議員5人が賛成しているとして、「私に配備の是非の判断を投げられても困る。もっと国会で議論すべきだ」と語気を強めた。
 佐竹知事は5日の定例記者会見で「私の短気なところが出た。防衛省のやり方には批判的だが、阻止するとまでは言えない」と釈明。「来年は県議選や参院選がある。イージスを『大きな問題』と表現すると野党は争点をこれ一本に絞りかねず、どうかと思った」と明かした。
 県内では近く立憲民主党が県組織を発足させるなど、国政や地方選を見据えた駆け引き、野党共闘の動きが進みつつある。野党関係者は「配備は当然、最大の争点。選挙で不利になるから都合良くごまかそうなんて言語道断だ」と憤る。
 地上イージスについて、地質測量の現地調査が月内に始まる。防衛省幹部が18日、佐竹知事に説明する。


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2018年10月16日火曜日


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