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遺体の身元特定研修、再び注目 宮城県警と歯科医師会共催、全国で災害相次ぎ参加者増加

歯科医が読み上げた歯の状態を警察官らがシートに書き写すなどした研修会

 宮城県警と県歯科医師会が毎年開催する、遺体の身元特定の手順を確認する研修会が再び注目を集めている。歯の治療痕などから身元を割り出すノウハウを学ぶもので、全国で犠牲者を伴う大規模自然災害が続発したこともあり、今年は参加者が大幅に増加した。
 研修会は2008年に始まり、11回目。今年は14日に仙台市青葉区の県歯科医師会館であり、県警職員や全国の歯科医ら前年より約30人多い約130人が参加した。
 参加者は東日本大震災直後の12年の約140人をピークに減少傾向にあったが、7月の西日本豪雨や9月の北海道地震などを受けて再び関心が高まった。
 参加者は10班に分かれ、大雨で河川が氾濫し、10遺体が体育館に運び込まれたとの想定で実習した。歯科医らが遺体に見立てた模型の歯の状態を一本一本読み上げ、警察官がシートに記入したり、口腔(こうくう)内写真を撮影したりした。
 参加者は「大きな声で読み上げた方が間違いにくい」「菌がうつらないよう遺体袋に触れないで」など助言し合った。震災時、遺体の確認に当たった石巻市の歯科医鈴木裕さん(67)は「例年より参加者の意識が高いと感じる。震災の経験を他県からの参加者に伝えたい」と話した。
 県警鑑識課の木村正浩課長は「南海トラフや首都直下地震が起これば非常に大きな被害が予想される。日々研さんを重ね、万全の出動態勢を整えることが必要だ」と強調した。
 会場には、県警の東日本大震災身元不明・行方不明者捜査班が県内の身元不明10遺体の歯の治療情報などを掲示し、歯科医師らに情報提供を呼び掛けた。


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2018年10月17日水曜日


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