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<免震装置データ改ざん>仙台市立病院もKYBの装置使用

 油圧機器メーカーのKYBと子会社が地震の揺れを抑える免震・制振装置の性能検査記録データを改ざんしていた問題で、東京スカイツリー(東京都墨田区)や大阪府庁、神奈川県庁、仙台市立病院(仙台市太白区)でもKYBの装置を使用していることが17日、分かった。企業や自治体は、使用装置がデータ改ざんされたものかどうか本格調査を始めた。国土交通省は免震装置メーカー88社を一斉調査する。
 大阪府の松井一郎知事は記者団に「不良品だ。補償してもらう」と述べ、交換などを求める考えを示した。長野県庁や横浜市、名古屋大の建物でも使用が判明。菅義偉官房長官は記者会見で「誠に遺憾だ」と批判し、国交省に対応を指示したことを明らかにした。
 KYBは不正の疑いを含めて全国の986件の建物に装置を納入しているが、具体的な建物名は明らかにしていない。東京スカイツリーの運営会社はタワーの揺れを抑えるシステムにKYBの装置を使用していることを明かした上で、他の部分でも使われていないか調査を始めた。
 神奈川県によると、新庁舎の大規模改修に伴い昨年3〜10月に16基のKYBの免震用オイルダンパーを設置した。今後、安全性を確認し、交換が必要かを検討する。
 KYBの不正には、少なくとも工場の検査担当者8人が関与していたことが分かった。不正な検査記録に8人の署名があった。KYBは外部調査委員会を設置。年内をめどに全容解明を目指す。関与した社員は上層部に拡大する可能性もある。
 データの改ざんは岐阜県可児市と津市の工場で2003年1月から18年9月に行われた可能性が高く、改ざんの手口は検査員が口頭で引き継いでいたとみられる。
 KYBの中島康輔社長は16日の記者会見で、外部調査委員会の調査結果を踏まえ、経営責任を判断する考えを示した。
 国交省は9月にKYBから報告を受け問題を把握しており、今月10日には子会社カヤバシステムマシナリー(東京)の津市の工場に立ち入り調査していた。


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2018年10月17日水曜日


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