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宮城県、教員部活手当を削減 現場「実態に合わぬ」東北各県は効果を疑問視

 休日に部活動を指導した中学、高校の教員に支給する手当を減額する宮城県の条例改正案が18日、県議会9月定例会本会議で可決された。休日の活動上限時間を削減した国の指針に沿った条例改正は東北で初めて。村井嘉浩知事は「教員に過度な負担を掛けないため」と理解を求めるが、学校の現場からは「実態に合わない」と異論が噴き出す。

 改正条例で、手当の支給額は4時間3600円から3時間2700円に変更された。国の指針に沿い、県教委が3月に上限時間を4時間から1時間減らしたことに合わせた内容だ。
 「働き方改革として理解できる」(宮城県議)と肯定的な意見もあるが、「3時間の実現は到底無理」(県北の中学校サッカー部顧問)と教員の反発は根強い。仙台市内の高校野球部顧問の男性教員は「競技や時期によって練習時間に差があり、一律に上限を設けるのは難しい」と指摘する。
 「結局サービス残業になる」と漏らすのは、県北部の中学校で男子バスケットボール部の顧問を務める男性教員。「強豪校だと、生徒も保護者も『もっと練習や試合をしたい』と熱心。学校の都合で3時間に限定できない」と話し、現場と制度の乖離(かいり)を懸念する。
 東北各県の支給額は青森、岩手、秋田、山形の4県が4時間3600円。福島は4時間3600円と2時間1800円の2種類に分かれる。支給額を3時間で一本化することについて、全県が「検討していない」とした。
 山形県教委の担当者は「単純に条例で上限を3時間にしたところで、活動時間が短くなるだろうか」と効果を疑問視する。
 休日の活動上限を指針で3時間に設定した秋田県教委は「時間を減らし、支給額を維持する案もある。時間と単価をどうするかは検討事項だ」と話した。
 「相当早い段階で(削減に)かじを切った」と他県から驚かれる宮城県の対応。村井知事は15日の定例記者会見で「子どもの体力と学力をバランス良く成長させるため、部活の時間を一定程度制限する必要がある」と強調した。
 試合や遠征の際には3時間に収めるのは難しいと認めながら、「だからやらないのであれば、いつまでも変わらない。改革の精神を持ち、努力してほしい」と呼び掛けた。
 新しい支給額は、年度内の経過措置を経て来年4月から適用される。


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2018年10月19日金曜日


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