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震災で犠牲のALT・テイラーさん 遺族が基金設立、絵本を石巻市全33小学校に寄贈へ

寄贈した絵本を児童と一緒に眺める高成田さん(中央)=宮城県石巻市石巻小

 宮城県石巻市で外国語指導助手(ALT)を務め、東日本大震災の犠牲になった米国人テイラー・アンダーソンさん=当時(24)=の父親らが本年度、同市の全33小学校に英語の絵本を贈る事業を始めた。2020年度から小学校に英語教育が本格導入されるのに向けて企画した。英語教育を通し、日米の懸け橋を夢見たテイラーさんの遺志を継ぐ。
 テイラーさんの父アンディさんらが設立したNPO法人「テイラー・アンダーソン記念基金」が主体となり、3年間で計約1300冊を寄贈する。
 本年度は13校に計520冊(約80万円相当)を贈った。40冊が贈られた石巻小(児童313人)で18日、寄贈式があり、同基金の高成田享専務理事(70)が亀井清浩校長に目録を手渡した。
 高成田さんは「英語は時間をかけて親しむことが重要。英語に慣れる機会を増やしてほしい」と話した。6年の小向遥奈さん(11)は「テイラー先生を思いながら大事に使いたい」と感謝の言葉を述べた。
 19年度は13校、20年度は7校に、それぞれ約40冊を贈る予定。
 生前、英語の絵本の読み聞かせが好きだったテイラーさんの思いを受け継ぎ、アンディさんは11年に基金を設立。これまで市内の小中学校など12カ所に絵本や本棚を寄贈した。
 テイラーさんは08年から石巻市の小中学校や幼稚園で英語を指導。震災当日は万石浦小の児童を避難させた後、自転車での帰路、津波に遭ったとみられる。


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2018年10月19日金曜日


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