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<つながる青空市>秋田から岩手の震災孤児へ…社会に巣立つまで支援誓う 店主ら売り上げ毎年寄付

届けられた支援品を並べる永瀬さん。募金箱には連日、寄付金が集まっている=16日、秋田市

 秋田市の女性店主らが東日本大震災のチャリティーイベント「つながる青空市」を毎年開き、震災で親を亡くした子どもを支援する岩手県里親会に売り上げの寄付を続けている。今月予定した市は台風25号の影響で開催を見送ったが、出店予定者などから寄付金や支援品が届いた。秋田から被災地再生を後押しする。
 青空市は、同市外旭川で雑貨店を営む永瀬幸子さん(48)が震災直後の2011年5月、被災地の外でもできる支援をしようと友人と2人で企画した。
 初めは店前の駐車場で開いていたが、賛同者が増えたため、14年から外旭川地区の公園で開いている。毎年、飲食や雑貨などの店を出す約50団体が参加。来場者は1000人を超える。
 今月7日に予定した10回目の青空市は台風接近の影響で直前に断念したが、開催を望んでいた出店予定者や住民が連日永瀬さんの店を訪れ、寄付金や支援品を提供してくれている。永瀬さんは「被災地に寄せる思いを改めて確認できた。中止になったからこそ見えたものがある」と語る。
 売り上げの一部と募金は当初、日本赤十字社に届けていた。「顔の見える支援をしたい」(永瀬さん)と12年、岩手県里親会への寄付を始めた。
 14年10月のイベントでは来場者約100人がフォトブック作りに取り組んだ。段ボールの真ん中にいるクマの周りに「友達」を描き足し、それを写真に収めた。「みんな1人じゃないよ」とのメッセージを込め、里親の元で暮らす子どもら約50人に届けた。
 震災から7年7カ月が過ぎ、里親会への支援を呼び掛ける募金箱を置いてくれる店が増え、外旭川の町内会の人たちも回覧板で青空市の周知に一役買う。手弁当で始めたイベントが、地域の住民をつなぐ役割を担い始めたと感じている。
 「震災は人とのつながりの大切さを教えてくれた。秋田から子どもたちを見守る父親と母親のような存在になれたら」と永瀬さん。震災時に0歳だった子が18歳になり、社会へ巣立つまでは青空市を続けるつもりだ。


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2018年10月19日金曜日


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