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みやぎ登米農協、ひとめぼれ938トン初輸出へ アジア、米国向け

 みやぎ登米農協(登米市)は2018年産米938トンを香港やシンガポール、米国などに初めて輸出する。人口減や消費の先細りによりコメの国内需要が年々減少する中、新たな販路を海外に求めて農家の所得向上を図るのが狙い。輸出量は、東北の単位農協で最大となる。

 輸出するのは、登米市内の農家235戸168ヘクタールの水田で収穫された環境保全米「ひとめぼれ」。みやぎ登米農協のコメの総生産量約3万5000トンの約2.7%に当たる。米穀卸の神明(東京)を通じて海外取引する。
 環境保全米は、農薬と化学肥料の使用量を通常の半分以下に抑えた栽培方法で作ったブランド米。
 国による生産調整(減反)が18年産米から廃止されるのに伴い、農林水産省は水田で転作作物を作る生産者に配分する「水田活用の直接支払い交付金」のメニューを拡充。輸出米生産に10アール当たり2万円を新たに補助することにした。
 交付金を合わせると、輸出米生産の方が飼料用米に比べて2割程度の収入増が見込まれる。同農協は飼料用米を作付けしていた農家の所得向上対策として、昨年秋から輸出米の作付けを促してきたという。
 農水省によると、日本からのコメ輸出は年々増加しており、17年は国内全体で1万1841トンあった。東北では、コメ卸売業の純情米いわて(盛岡市)が07年以降、岩手県内の農協から集荷したコメ輸出を手掛けており、17年は606トンを輸出。18年産は3農協で924トンに拡大する見通し。
 宮城県内では、いしのまき農協(石巻市)が18年産ひとめぼれ130トンをシンガポールに輸出する方針を決めている。
 みやぎ登米農協の榊原勇組合長は「国内でコメの画期的な消費拡大策が見つからず、海外に目を向けて販路を広げないと農家の所得は安定しない。今後は海外で需要の多い低価格帯の業務用米の組み合わせも含めて、取り組みを強化させたい」と話す。


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2018年10月20日土曜日


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