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<核のごみ>釜石困惑 まつりと同日に「マップ説明会」

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分地の適地を示した日本地図「科学的特性マップ」に関する説明会が21日、岩手県では初めて釜石市で開かれる。しかし、この日は恒例の「釜石まつり」当日。開催のタイミングに疑問の声が上がっている。
 説明会は原子力発電環境整備機構(NUMO)などが主催し、定員は40人。地層処分の仕組みや処分地選定の手続きについて理解を深めてもらうという。岩手県は沿岸部全域が適地とされている。
 一方、釜石まつりは最終日に当たり、説明会の会場周辺を虎舞、神楽などの郷土芸能団体が練り歩く。市内の60代主婦は「多くの市民にとって大切な祭り。説明会どころではなく、周囲で話題にもなっていない」と困惑する。
 市では1980年代後半〜90年代、釜石鉱山で旧動力炉・核燃料開発事業団が核のごみ地層処理の基礎研究を実施して反対運動が広がった。市は最終処分地の受け入れ拒否を宣言しており、今も方針に変わりはない。
 主婦も当時、反対署名に協力したといい「過去の経緯を考えれば、釜石で説明会を開く理由を勘繰ってしまう。市民に関心を持たれないよう、わざとこの日を選んだのではないか」と疑念を口にする。
 NUMO広報部は「祭りのことは開催決定後に把握した。釜石を選んだのも旧動燃の経緯とは関係なく、あくまで全国説明会の一環」と説明する。ある市議は「事前に市に相談していれば、こんなことにはならなかった」と批判した。


2018年10月20日土曜日


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