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<福島第1>3号機・燃料搬出機器不具合 県、東電に再発防止要請

福島県庁で不具合の再発防止を東電幹部に申し入れる成田部長(左)

 東京電力福島第1原発3号機で、核燃料を取り出す機器の不具合判明が続いている。9月末からの総点検で新たに4件の不良箇所が見つかるなど「底なし」の状況で、部品の品質に関する内部の指摘も見過ごされていた。福島県は19日、確実な再発防止を東電に申し入れた。
 4件のうち3件は、燃料をプールからつり上げる燃料取扱機(FHM)で見つかった。プール内のがれきをつかむ装置は「腕」の関節が緩む異常があり、がれきを吸うポンプにはケーブルに浸水が原因とみられる絶縁不良があった。がれきをつかむ腕を上げ下げする装置の速度センサーの故障も分かった。
 別の1件は燃料を建屋外に搬出するクレーンで、重りをつり上げる際にブレーキ異常が検知された。
 不具合が相次ぐ理由について、東電は海外から調達した部品の品質管理不備を挙げる。FHMとクレーンは売買契約を結んだ東芝の発注で海外メーカーが製造。部品も海外で調達され、東電は部品ごとの品質確認をしていなかった。
 FHMなどは2017年11月の3号機への設置前にも約30件の不具合が発生。東電内部の第三者組織が16、17年の2度、海外調達の問題点を指摘していたが、具体的な対策には結び付かなかったという。
 県は東電幹部を県庁に呼び、実際の燃料取り出しは万全の状態で臨むように要請。成田良洋危機管理部長は「責任の所在を曖昧にしないように」とくぎを刺すとともに、「本当に大丈夫かと思わざるを得ない」と懸念を示した。
 東電福島第1廃炉推進カンパニーの小河原克実氏は取材に「県の指導を重く受け止め、安全点検をしっかり進める」と強調。「18年度中ごろ」の開始計画を断念した燃料取り出し時期のめどは立っていないとの認識を示した。


2018年10月20日土曜日


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