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「朝日座」歴史を再発見 舞台裏ツアーに30人

内壁の中に残る2階の桟敷席。手すりも当時のままだ

 南相馬市に残る歴史的建造物の魅力を探る集いが、国の登録有形文化財で大正時代に建てられた同市原町区の「朝日座」であった。当初の芝居小屋から映画館へと移り変わった朝日座について専門家らが講演。奈落などを見て回る舞台裏ツアーを通して娯楽の殿堂だった歴史に触れた。
 朝日座を楽しむ会が主催し8日、約30人が参加した。朝日座は1923年、地元の旦那衆12人が出資して芝居・活動写真小屋として開館した。
 歴史的建造物に詳しい和田裕子さん(千葉県在住)が歩みを解説。戦後は映画館になってにぎわったものの、テレビやビデオの普及で91年に閉館した経緯やその後の存続活動に触れた。
 映画ゴジラの製作に携わった元東宝映画社長の映画プロデューサー富山省吾さんが、東日本大震災後に朝日座でも行った東北を映画で元気づける活動を紹介。「三角屋根のここは人生のあのときへタイムスリップできる場所」と語った。
 舞台裏ツアーでは古い貸し火鉢なども見つかった奈落や楽屋、袖の桟敷席、弁士と家族が暮らした部屋、映写室など普段は見られない歴史的構造を見学した。
 楽しむ会の小畑瓊子(けいこ)会長は「建物の存続を生かし映画上映会や寄席などを通して末永く発展させたい」と話した。


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2018年10月20日土曜日


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