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<KYB不正>東北9件全て公共施設 自治体、戸惑いと憤り

仙台地・高裁庁舎地下に設置されているKYBの免震オイルダンパー(仙台高裁提供)

 地震の揺れを抑える免震・制振装置の性能検査記録データ改ざんが表面化してから3日。油圧機器メーカーKYBが19日、不正や不正疑いがある装置が使われている建物70件を公表した。うち東北関連は建物名で9件。全てが災害時の拠点施設や不特定多数の人が利用する公共施設とあって、自治体には戸惑いや憤りが広がった。(3面に関連記事) 八戸地域広域市町村圏事務組合消防本部(八戸市)の庁舎は東北で唯一、国の基準に不適合な装置があることが確定。担当者は「早期の安全対策を求め、KYB側と協議していく」と話した。
 石巻地区広域行政事務組合消防本部(石巻市)の庁舎地下に設置された装置6基はいずれも国の基準に適合していたが、要求基準に満たない装置が2基あった。今宮文生消防長は「あってはならないことだ。住民不安の払拭(ふっしょく)に努める」との談話を出した。
 残りは検査データの書類がないなど、改ざんの有無や国の基準への適合性が確認できないとされた。
 陸前高田市消防防災センターは2基を設置する。市の担当者は「災害時に活動拠点となるのだが…」と戸惑いを隠さなかった。耐震工事で装置を取り付けた福島県庁西庁舎もリストに名前があった。県の担当者は「国の基準に適合するかはっきりさせたい。非常に困惑している」と漏らした。
 地下に20基がある酒田市役所の担当者は「不正を見抜くのは不可能。メーカーの体質が問われる」と憤った。耐震工事で納入された8基が同社製だった仙台高裁総務課は「KYBの調査結果を踏まえ対応を検討したい」と述べた。


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2018年10月20日土曜日


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