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児童縛る「住民の声」 ご近所の苦情にどこまで対応するか

 先日、とある取材で秋田市内で子育て中の母親たちと立ち話をした。出産と育児の苦労話や家族旅行の思い出など、肩の力が抜ける楽しいひとときだった。
 ただ、軽快な口調で笑いを取る母親たちの表情が曇る場面があった。旦那さんへたまった鬱憤(うっぷん)ではなく、子どもが通う小学校で課せられた奇妙な「ルール」に我慢ならないらしい。
 「子どもが真っ青な唇をして帰ってきた光景は、思い出すだけで背筋が凍る」
 男児がいる30代の母親が振り返る。小学校まで徒歩約30分。真夏日で水筒を持たせていたが、明らかに脱水症状に陥っていた。
 聞けば、帰り際に先生から中身を捨てるよう指示されているという。保護者面談の機会に先生に問いただした。答えは「道端で水筒の水を飲むのは行儀が悪いと住民から苦情が入った」
 別の学校では、近隣の家をのぞかないよう児童はなるべく窓際に立たないことを求められ、窓の開閉は先生だけが許される。校庭を駆け回る子どもの声や祭り太鼓の音色を「騒音」と訴える苦情も多いようだ。
 即座に対応してしまう学校は敏感すぎないか。
 教育環境は家庭や学校と地域住民が手を携えて育むものであるはず。母親たちのこうした不満に耳を傾けないと、学校への通信簿は厳しい評価になりそうだ。(秋田総局・鈴木俊平)


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2018年10月21日日曜日


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