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<高校生のシゴト力>豆ガールズ 置賜農高山形/特産「紅大豆」に特化、加工も販売も 多世代交流町の核に

紅大豆を使ったパンの開発に取り組む「豆ガールズ」=9月22日、置賜農高

 山形県川西町の置賜農高(柴崎浩校長、生徒288人)は「地域になくてはならない学校」「地域を担う人材の育成」を教育目標に掲げ、生徒が実習で栽培した農産品の販売や地域行事への参画、課題解決型の学習などに取り組んでいる。特に注目されているのが、同町特産の紅大豆を使った加工食品開発などに取り組む「豆ガールズ」だ。生産者や消費者、地元の小学生など、町内外の「多世代」と交流、連携しながら、地域活性化への役割を果たしている。

<伝統受け継ぐ>
 豆ガールズのメンバーは、食料環境科食品コースで課題研究テーマ「6次産業」を選択している2、3年の女子生徒たち。現在は3年生11人、2年生の7人が活動している。授業を担当する江本一男実習教諭(65)は、町内にあるJR羽前小松駅の管理運営などを担うNPO法人「えき・まちネットこまつ」の理事長でもある。
 紅大豆は町内の昔から農家で自家栽培されてきた品種で、在来種としての価値が見直され、15年前に本格的な生産が始まった。だが、生産・販売は思うように伸びなかった。「紅大豆のまち」の伝統を受け継いでいこうと、2014年に高校生の活動が始まった。
 活動は三つのステージで行われている。一つ目は「学ぶ」。地元の主婦や生産者などから、紅大豆の栄養や調理法、栽培を学んだ。学びの中で、新しい商品開発も進めた。紅大豆のジャムや大福の開発から始まり、今春には紅大豆と米沢牛を使ったレトルトカレーを地元企業の協力で商品化した。県産米「つや姫」と紅大豆を使ったジェラート「百恋(ひゃっこい)」も発売し、好評を得ている。
 二つ目は「育む」。自分たちの学びを地元の子どもたちにも受け継いでもらおうと「豆育」に取り組んでいる。小学校などで出前教室を開くため、紙芝居やかるたを制作。子どもたちに教えることは、自分たちの学びにもつながっている。
 三つ目は「伝える」。県内外で、生徒が講師になって豆料理講習会を開いている。おそろいの法被を着て販売活動も行っており、東京・浅草の商業施設など多くの人が集まる場所でも大きな声を出して地元の魅力を発信している。
 昨年度には総務省のふるさとづくり大賞総務大臣賞や、やまがた公益大賞グランプリも受賞した。現在は紅大豆を使ったパンの新商品を開発中だ。
 今年からは豆ガールズが中心になり、農業に関わる女性の力を結集して産業振興を図る「ノケジョプロジェクト」も始まった。江本教諭のNPOによる高齢者の居場所づくりにも参画し、農業と福祉の連携「農福連携」についても学びを深めている。

<活動がPRに>
 今年、豆ガールズのリーダーを務める3年の新野咲さんは「活動が町や学校のPRにつながっているのはうれしい。いろんな人の話を聞いたり、人前で大きな声を出したり、普通はできない経験で成長できた」と話す。
 豆ガールズのOGの多くは、食に関係する職業や学校に進んでいる。ただ、地域外への進学を選んだ生徒の多くが地元に戻ってくる。高校生の時に地域と関わった体験が、そうした流れにつながっている。(山形新聞米沢支社・阿久津誠)


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2018年10月21日日曜日


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