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<福島知事選>視点論点(上)タレント・カンニング竹山さん 復興策に若者の声を

[かんにんぐ・たけやま] 本名・竹山隆範。福岡市生まれ。福岡県早良高卒。「キレ芸」でブレークした。情報番組「ビビット」(TBS系)「ノンストップ!」(フジテレビ系)などでコメンテーターも務める。47歳。

 任期満了に伴う福島知事選(28日投開票)はいずれも無所属の現職と新人の計4人が、東京電力福島第1原発事故からの復興策などを訴えている。選挙戦で問われている課題や、求められるリーダー像をどう考えるか。福島ゆかりの3人に聞いた。(聞き手は福島総局・神田一道)

 −福島に関わり続けている。
 「東日本大震災から1、2カ月後、ラジオ番組の取材でいわきから入った。がれきが残り、田んぼにはご遺体もあった。すごくショックだったし、不思議な感覚になった。悔しいというか、やるせないというか」
 「芸能は何をするべきかと悩んでいた。俺がやれるのはロケだと思った。カメラは要らない。町を歩いて人と話す。支援ではなく、観光すればいいと思った」
 −その様子をツイッターで発信した。

◆現実を発信

 「福島の現状は実際に中に入らないと分からないと感じた。原発事故で県全部が駄目になったと思った日本人がたくさんいたが、現実は違った。福島駅周辺では普通に飲み歩いていた。そういうのを発信し、一人でも福島を訪れる人が増えればいい」
 −ツイッターが炎上したこともある。
 「福島駅前のスーパーで野菜を買ったことを発信したら、恐ろしいくらい炎上した。『放射能まみれのものをなぜ勧めるんだ』と。いやいや、それは違うと反発した。原発問題は、冷静に語らないと間違いが広がる。その辺から意地になり福島に行くようになった」
 −東電の原発が福島にあることに疑問を感じた。
 「第1原発の電力は都民のわれわれが使っていた。それが爆発し、周囲の住民が古里から離れなければならなくなった。俺たちは黙っていていいのか、知らん顔でいいのか。俺は向かってやる、見てきてやる、という変な正義感が湧いた」
 −原発問題で大切にしていることは。

◆感情抜きで

 「賛成、反対の感情を抜きに、冷静に話していく姿勢。もちろん、原発はない方がいい。爆発したらあんなことになるんだから。だけど、日本のエネルギー問題を考えると、反対ばかり言っても解決しない。感情論で、政治的なことで戦うのは止めている」
 −風評被害を防ぐには。
 「分かりやすく、柔らかく伝えることが大事。無理かもしれないが、バラエティーのロケをやりたい。学者でもない僕みたいなタレントが、正しい情報を分かりやすく伝えられればいい」
 「福島には観光地や面白い所がある。面白くない所の楽しみ方もある。温泉があり、飯もうまい。そういうところを発信したい」
 −多くの知り合いもできた。
 「いわきの農家に友達ができた。俺と同じ年代を集めて飲んだ。ある人が『誤解しないで聞いてくれ。俺は震災が起きて良かったと思っている。適当に家業を継いだが、震災で物が売れなくなった。友達とコラボしたり、インターネットで発信したりしようと考えた。震災がなければしていなかった。今、俺たちは楽しい』と語ってくれた。こういう人たちが街をつくっていくことに熱い思いを感じた」
 −知事に何を求めるか。
 「『福島に来ていい』と、もっと表に出て伝えてほしい。若い人の意見を取り入れてほしい。福島には移住してきた人がいる。『やりたいことが通らなかった』と言う若者もいる。チャンスを与えてくれる人物が知事に選ばれればいい」


関連ページ: 福島 政治・行政

2018年10月21日日曜日


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