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三沢の石器、64年ぶり「帰国」 元米兵が米軍基地内で採集、遺族が寄贈

市内で見つかった石器を種市市長(右)に返還するストルービ司令官

 三沢市の米軍三沢基地内で元米兵が発見し、64年前に米国に持ち帰って保管していた石器が23日、市に寄贈された。元米兵は昨年86歳で亡くなったが石器の返還を遺族に託して実現した。市教委は研究者に詳しく調べてもらった上で、市民への公開も検討している。

 市教委や同基地によると、石器を保管していた米国人のアラン・スティーブンソンさんは1950〜54年、兵士として同基地に勤務。石器は勤務期間中に見つけて帰国の際に持ち帰り、16ミリフィルムの箱に入れて保管していた。
 スティーブンソンさんは生前に「石器を返したい」と話していたという。遺族からの連絡があり調整した結果、今年7月に同基地に石器が届いた。
 石器は3センチほどの矢尻や、ナイフと考えられる6センチほどの石さじなど13点で、全て黒曜石でできている。市教委によると、年代は不明だが、縄文時代のものとみられる。三沢周辺で黒曜石は採集されないが、詳細な分析で産地が分かるため、遠隔地との交流を調べる手掛かりになるという。
 基地関係者がこの日、市役所を訪れて、種市一正市長に石器を手渡した。クリストファー・W・ストルービ司令官は「三沢の歴史や発展を知る一助になればうれしい」と語った。
 市教委は他の遺跡の出土物を管理する場所で、温度などを整えて保管。大学などに考古学的な調査をしてもらい、企画展を開くなどして三沢に戻ってきた経緯とともに紹介する予定だ。
 市教委の冨田敦教育長は「こういう史料を見ると歴史を好きになる子も増えるので、教育に活用していきたい」と話した。


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2018年10月24日水曜日


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