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<週刊せんだい>心を整える方法(4完)座禅/ただ静かに無我の境地 肩肘張らぬイベントも

輪王寺が毎週土曜日に開いている一般向けの座禅会=9月、仙台市青葉区
曹洞宗東北管区教化センターが一般向けに企画し、好評だった「坐禅ナイト」=5月、仙台市宮城野区

<余計なことを考えず>
 企業経営の世界的な第一人者とされるアップルの共同創業者スティーブ・ジョブズ(故人)やマイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツらは、座禅を心のよりどころとした。座禅は「安楽の法門」とも言われる禅宗の修行法だ。仙台圏でも一般向けの座禅会が広がりを見せている。
 仙台市青葉区の輪王寺は1954年から、無料の座禅会を毎週土曜日の夜に開催している。多い時には約40人の老若男女が参加。香をたいた座禅堂で、座禅を40分間した後に瞑想(めいそう)を兼ねて堂内を10分間歩き、再び40分間座る。最後に道元の著書「普勧坐禅儀(ふかんざぜんぎ)」を音読する。初心者は開始15分前に集合し、座禅の仕方や心構えについて説明を受ける。
 決まり事として、(1)右の手のひらを上向きにして組んだ足の上に置き、その上に左手を、人差し指から小指までが重なるように乗せ、両手の親指を合わせる(2)半眼で視線は約1メートル先−などを教わるが、難儀なものはない。
 ストレス解消のため、夫の勧めで参加した宮城野区の50代の主婦は「お寺での座禅は厳粛な気持ちになる。人間関係で悩んでいたが、静かに心を見つめていると落ち着いてきた」とすっきりした表情を見せた。
 日置道隆住職(56)は「座禅の理由を尋ねることはないが、東日本大震災やストレス社会の影響で心の静寂を求める人が増えているようだ。余計なことを考えず、ただ座っていると、心の乱れや心にこびり付いたごみがなくなってくる」と語る。

<若い世代の関心高く> 
 「座禅に興味はあるが、お寺には足を運びにくい」「仕事の後に気持ちを落ち着けたい」。こんな声を受け、泉区の曹洞宗東北管区教化センターは5月、宮城野区の東北福祉大仙台駅東口キャンパスで会社帰りの人を対象に「坐禅ナイト」(各回1時間半、4回、有料)を企画。午後7時半開始だったが、各回とも定員30人が満席になった。同センターは「予想以上の反響だった。11月にも開き、以後も継続したい」と話す。
 また、若者や女性に禅の世界に親しんでもらおうと、仙台圏の20、30代の僧侶10人が「Sendai ZEN Lab」を結成。2月から、ほぼ月1回の割合で「PLAY坐禅」(参加費1000円)を会員の寺で早朝などに開催。若い僧侶が同伴者となり、肩肘張らない雰囲気で座禅や茶話会などをしている。
 代表を務める青葉区の江巌寺の我妻俊道住職(29)は「毎回15人ほどが参加し、若い世代の禅への関心の高さを実感している。告知や当日の様子などを若者向けの会員制交流サイト(SNS)で発信している。今後は企業や団体への出張座禅も展開していきたい」と意欲的だ。


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2018年10月25日木曜日


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