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<女川原発1号機廃炉>運転延長採算合わず 東北電、原発4基で初

 東北電力は25日、東日本大震災後に運転を停止している女川原発1号機(宮城県女川町、石巻市、出力52万4000キロワット)の廃炉を決めたと発表した。運転開始から35年目を迎え、さらなる運転期間の延長に巨額の投資が必要となり、採算が合わないと判断した。東北電の原発4基で初めての廃炉となる。

 原田宏哉社長は同日午後、宮城県の村井嘉浩知事に決定を報告。その後の定例記者会見で「地域に丁寧に説明し、安全を確保して廃炉手続きを進めたい」と述べた。再稼働審査中の女川2号機などに経営資源を集中させる考えも示した。
 東京電力福島第1原発事故後、国は原発の運転期間を原則40年と定めた。厳しい特別点検の実施などを条件に20年延長できる。
 東北電は1号機の再稼働と運転延長を検討してきたが、安全対策費に1000億円前後かかることも想定される上、女川2、3号機(出力各82万5000キロワット)に比べて出力が6割にとどまり、採算が合わないと判断。沸騰水型炉(BWR)の国内初期のタイプで格納容器が小さく、安全対策工事も困難とした。
 今後は廃炉作業の工程を示す「廃止措置計画」を作成し、原子力規制委員会の認可を得て30〜40年に及ぶ廃炉作業に入る。着手は1年先から数年先を見込む。
 東北電によると、1号機の廃炉費用は今年3月時点で432億円と想定。同月までに296億円を積み立て、残る136億円も残り6年で確保する。ただ、最終的な費用ははっきりしていない。
 東北電は残る3基のうち、女川2号機を2020年度以降、東通原発(青森県東通村)を21年度以降に再稼働させるため、規制委の審査への対応や安全対策工事が続く。女川3号機も審査準備を進める。
 1号機の廃炉で、事故後に廃炉を決めた商業用原発は7原発10基(福島第1原発6基を除く)になる。

[女川原発1号機]東北電力が1984年6月に運転を開始した。同社の原発4基の中で最も古く、国内で運転する39基のうち8番目に古い。東日本大震災当日、運転を自動停止した。事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型炉(BWR)の国内初期の「マークI型」で、福島を除く他社の4基は廃炉が決まっている。


2018年10月26日金曜日


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