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<西澤潤一さん死去>「ものづくりに力添え」東北経済界、感謝と哀悼

仙台商工会議所など主催の「新年の集い」に出席した西澤さん(手前右)=2015年1月、仙台市青葉区

 21日に92歳で亡くなった西澤潤一さんが残した数々の研究成果は、東北のものづくり企業にとって飛躍の原動力となった。各種団体のトップとして地域経済の発展にも力を尽くした西澤さんの訃報に、東北の経済界は哀悼の意をささげた。
 アイリスオーヤマが2009年に参入した発光ダイオード(LED)照明事業は現在、同社の主力事業に成長した。大山健太郎会長は「西澤さんが高輝度LEDを開発したことが参入のきっかけになった。さまざまな指導を受けた」と感謝した。
 トーキン(白石市)が事業化した人工衛星に搭載する電源用の静電誘導トランジスタは西澤さんが発明した。小山茂典社長は「深い縁があった。当社の事業発展に大きな力添えをもらった」と惜しんだ。
 東北の地に研究開発と産業開発の国際拠点を形成しようと、6県と新潟県の産学官が取り組んだ東北インテリジェント・コスモス構想。当初段階から構想推進の中心的役割を担った西澤さんを、東北経済連合会の海輪誠会長は「構想推進協議会の会長として地域の経済発展に貢献した」としのんだ。
 起業支援を担うインテリジェント・コスモス研究機構(仙台市)の内田龍男社長は「構想は産学官連携の先駆的モデルになった。さまざまなプロジェクトを生みだし、大学発ベンチャー創出の土壌を醸成するなど大きな成果があった」と悼んだ。
 「東北大総長に就任した際、産学官協働の重要性を強く唱えた」と振り返るのは仙台商工会議所の鎌田宏会頭。「西澤さんの精神が仙台、宮城の産学連携の礎を築いた」とたたえた。
 岩手県商工会議所連合会の谷村邦久会長は「岩手県立大初代学長として高等教育の発展に貢献した。共同研究の積極的な推進と、半導体をはじめとする産業振興への尽力に深く敬意を表する」とコメントした。


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2018年10月27日土曜日


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