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貴重なチョウ「チョウセンアカシジミ」は新庄の宝 住民団体が生息確認、環境学習に活用へ

福宮地区に生息するチョウセンアカシジミ(柳生さん提供)
学習会で見つかったチョウセンアカシジミの卵
卵を確認した学習会

 国内では岩手、山形、新潟の各県の一部にしか生息しない希少種のチョウ「チョウセンアカシジミ」が、山形県新庄市の福宮地区に生息していることを住民らでつくる団体が確認し、公表した。福宮地区では近年、絶滅したとみられていた。今後、地域の宝として環境学習などに活用する考えだ。
 公表したのは、NPO法人ネイチャーアカデミーもがみ(鮭川村)と福宮チョウセンアカシジミを守る会(新庄市)。福宮公民館で21日にあった学習会で、会員らがチョウの餌になる樹木「トネリコ」に産み付けられた卵を観察した。
 福宮地区でチョウが初めて見つかったのは1975年。ネイチャーアカデミーもがみが保護・観察活動を続けてきたが、近年は里山の荒廃が進んでいた。
 地元住民9人が2015年に「守る会」を結成し、トネリコを植えるなど環境整備に努めてきた。
 守る会代表の柳生昭男さん(81)=新庄市=は「公表によって不法採集の心配もあるが、広くみんなで守る道を選んだ。今後は小学生を対象に観察会などを開きたい」と話す。採集禁止を呼び掛ける看板も設置する。
 元中学校教諭で、チョウセンアカシジミの生態に詳しい大類貞夫さん(86)=同=は学習会で講演し、移動範囲が狭く、産卵するトネリコは低木に限られることなどを紹介。「岩手ではオレンジ色の羽が全体に明るく、新庄は黒い部分が比較的多いなど、地域によって違いがある」と説明した。
 チョウセンアカシジミは小型のチョウで、羽を広げた時の幅が35ミリ程度。山形県の天然記念物に指定され、置賜地方にも生息地がある。岩手県では宮古市や田野畑村などで生息が確認されている。


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2018年10月28日日曜日


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