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<週刊せんだい>仙台のここがすごい(1)住民の心のよりどころ 教会?正体は給水塔

泉パークタウンの街を見守るように立つ「とんがりタワー」=仙台市泉区寺岡2丁目
「タワ次郎」を背中にあしらったTシャツ。10日にある寺岡小の音楽発表会で、6年全員が着て、合唱と演奏を行います
<させ・みつひろ>1981年いわき市生まれ。東北大法科大学院修了。弁護士。2018年1月から現職。

 仙台市各区の魅力的なスポットや取り組みを、地元に寄り添う市民ライターの視点、若々しい学生記者の視点から紹介します。

◎泉区・パークタウンのシンボル

 泉区の北西部に広がる住宅街の泉パークタウンは、来年で街開きから45年を迎えます。街を見下ろす寺岡山の頂上には、欧州の古い教会を思わせる三角屋根の「とんがりタワー」が立っています。地域のシンボルとして住民に愛されている施設です。
 タワーの高さは約34メートルで、正式名称は「寺岡高架水槽・加圧ポンプ場」。1990年に造られた、山の南の住宅約70戸に水道水を供給する現役の給水塔です。
 寺岡山へ登る道は、散歩やジョギングを楽しむ人が絶えません。真下からとんがりタワーを見上げると、思った以上に高く感じられます。れんが調の外壁に緑色の三角屋根という外観からは、とても給水施設だとは思えません。しかも、暗くなると自動で明かりがともり、ライトアップされるようセンサーが取り付けられています。
 タワーを管理する泉パークタウンサービスの二木孝副課長(46)は「初めから街のシンボルになるようデザインされたようです」と話します。公募で決まった愛称「とんがりタワー」の名付け親は、地元で学ぶ、当時の寺岡小児童でした。
 寺岡小では、寺岡山やとんがりタワーをモチーフにした「てらやまん」と「タワ次郎」というイメージキャラクターが児童に親しまれています。「てらやまん」は2001年、同小の児童会が考案しました。相棒の「タワ次郎」は、「てらやまん」より後に生まれたようですが、誕生の詳しい経緯は分かりませんでした。
 パークタウンの紫山地区に住み、泉区内で複数のコンビニエンスストアを営む繁沢延実(のぶみつ)さん(57)は、自宅近くの紫山公園から見えるとんがりタワーがお気に入りです。寺岡山全体もいい眺めです。
 「会社員だった頃、その日の仕事を終えて家路を急ぐとき、とんがりタワーを見るたびに『帰ってきたなあ』と感じたものです」と振り返る繁沢さん。パークタウンの多くの住民にとって、とんがりタワーはランドマークであるとともに、大切な心のよりどころになっているようです。

<取材を終えて/市民ライター・福地裕明さん>
 毎日のように眺めているタワーに、紹介しきれないほどたくさんのエピソードがあると分かりました。これからも街の魅力を探し続けたいと思います。

<泉区データ>仙台市北部に位置する区。1988年に仙台市と合併した旧泉市域が、翌年の仙台市の政令指定都市移行に伴い、泉区になった。
 市地下鉄南北線の北の起点・泉中央駅周辺には都市機能が集積。泉ケ岳や七北田川など豊かな自然にも恵まれる。演奏会などに活用されるイズミティ21、サッカーJ1ベガルタ仙台の本拠地・ユアテックスタジアム仙台など、文化・スポーツ施設も多く、郊外には泉パークタウンなどの新興住宅地が広がる。
 2018年4月1日現在の人口は21万3758人。面積は146.61平方キロ。

◎この区のここが好き/サイクリングお薦め/泉青年会議所理事長 佐瀬充洋さん(37)

 泉区には魅力的なアウトドアスポットがたくさんあります。特に西部の泉ケ岳周辺では、自然を満喫できるイベントが数多く開かれています。
 現在注目しているのがサイクリングです。西部地区の豊かな自然を存分に楽しんでもらおうと、泉かむりの里観光協会がサイクリングマップを発行しました。
 同協会と市が主催する泉ケ岳ヒルクライム大会は、根白石から泉ケ岳スキー場を通って、スプリングバレー泉高原スキー場まで、標高差約580メートル、距離11.1キロのコースを自転車で駆け上がります。9月にあった第3回大会には約230人が参加しました。
 泉ケ岳の南斜面に立つ泉岳自然ふれあい館周辺では、地域住民でつくる泉区まちづくり推進協議会が毎年秋、泉ケ岳悠・遊フェスティバルを開催しています。登山やポニーを引く体験などができます。9月の今年のフェスで子どもたちに人気だったのが、泉青年会議所のペットボトルロケット打ち上げ体験会です。子どもたち自身で作ったロケットを大空に向かって発射しました。
 自然が広がる西部地区に対し、市地下鉄泉中央駅周辺には官公庁や商業施設が集まっています。自然と街がバランス良く配置され、情報発信力の強化や宿泊施設などの充実を図ることで訪日外国人旅行者(インバウンド)にもアピールできる潜在力を秘めています。
 官民の連携による地域の魅力発信も大事ですが、何よりも住民が地域を知り、愛することが区の発展につながると考えます。

<取材を終えて/市民ライター・小野恵子さん>
 根白石・福岡周辺は、田園、林道、川、滝などの自然が楽しめ、信号が少ないため自転車が走りやすいとのこと。サイクリングをしてみたくなりました。


関連ページ: 宮城 文化・暮らし

2018年11月01日木曜日


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