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地域経済活性化へ 企業と金融、連携円滑に/金融庁・栗田照久監督局長に聞く

栗田照久(くりた・てるひさ)京大卒。1987年旧大蔵省入省。金融庁監督局銀行第一課長、同総務企画局参事官などを経て2018年7月同監督局長。55歳。京都府出身。

 金融庁の栗田照久監督局長は、仙台市内で河北新報社の取材に答えた。地域経済活性化のため、新たに東北に置いた担当者を通じて「金融機関と企業との連携をより円滑にしたい」と強調。企業のニーズに応え、収益を上げるビジネスモデルの構築を地方銀行などに求めた。(聞き手は報道部・高橋一樹)

 −地銀をはじめ東北の金融機関の経営をどう見る。
 「すごく心配している点はないが、東北に限らず中小向け貸し出しの総量を伸ばして低金利に対応する金融機関が多い。人口減少が進む中、ただ貸すだけではなくリスクも取らなければ生き残れない」
 「各行に強みや弱みはあるが、顧客あっての金融機関。地域の企業を支えて自らも収益を上げるビジネスモデルをいかに作るかが重要だ」

 −金融庁の有識者会議が出した報告書は、青森と秋田を「地銀1行でも不採算な地域」に分類した。
 「報告書は、複数の県をまたいだ営業活動を考慮せず一つの県で考えた場合の採算性について示した。その結果をもって『ここは銀行は一つしか要らない』とされるのは誤解だ。統合は各行の経営判断の問題であり、促しているわけでもない」

 −7月に「地域生産性向上支援チーム」を新設し、本年度は東北財務局に本庁職員を置いた。
 「地域経済の実情をより把握し、地域金融機関と企業の連携を円滑にするのが狙い。東北では3人が張り付き、アンケートやヒアリングを通じて企業や経済団体に各金融機関がどう映っているかを調査する。結果は、機会を捉えて金融機関に伝える」
 「金融機関は取引先企業の優位に立ちがちだ。金融機関による企業評価と、私たちが調査した内容がずれていれば、金融機関と企業のコミュニケーションに問題が起きている可能性がある。需要と供給を近づけられるようにしたい」


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2018年11月02日金曜日


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