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<熊本地震>震源直下の水で揺れ拡大 断層の摩擦減少、東北大グループが分析

 2016年の熊本地震の震源直下に水が存在し、その水が二つの断層帯の摩擦を小さくし、震度7の激震を連続して引き起こしたとみられるとの調査結果を、東北大大学院理学研究科の趙大鵬教授(地震学)らの研究グループがまとめた。
 趙教授らは、人体のCTスキャンに当たる「地震波トモグラフィー」という手法を使った。02年6月〜17年11月に九州全域で観測された約35万件の地震波データから、熊本地震の震源の地下構造を3次元で画像化した。
 画像は震源の真下に、熱いマントル物質から上昇した水があることを示した。水で摩擦が小さくなった「日奈久(ひなぐ)」と「布田川(ふたがわ)」の二つの断層に、東南からフィリピン海プレートが沈み込んで力が加わった。震源は大分県から熊本県にかけて九州を横断する「別府−島原地溝帯」の境界付近に位置する。
 研究グループによると、地溝帯は(1)南西の沖縄トラフの活動(2)西日本を横断する断層帯「中央構造線」の活動(3)鶴見岳、九重山、阿蘇山、雲仙岳といった活火山下の熱いマントル上昇流−の三つが複合して形成されているという。
 趙教授は「地殻が裂け続ける状態の別府−島原地溝帯は地震の巣であり、今後はさらに詳細な調査研究が必要だ」と注意を促す。


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2018年11月02日金曜日


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