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<高校奨学金>宮城県内で返済滞納急増、県教委が回収強化

 宮城県内の高校生らを対象にした県の育英奨学資金の返済滞納額が急増している。2014年度に初めて1億円を突破し、17年度は約2億7700万円に膨らんだ。返済金が次世代への奨学金の原資になるため、県教委は「大きな課題」と危機感を強め、回収に力を入れる。

 滞納額の推移はグラフの通り。奨学資金貸し付けは05年春の入学者から始まり、奨学生の大学卒業に伴って返済が本格化した12年度以降、滞納額が右肩上がりで積み上がっている。17年度は12年度の6.4倍で、うち私立高生徒分が約6割を占めた。
 育英奨学資金を管理する県教委高校教育課は毎月、滞納者に督促状を送っており、17年度は約1万3600件に上った。返済が6カ月以上滞る人には連帯保証人宛てに納付催告書を送付。自宅を訪問するなどして返済を促してきた。
 それでも滞納増加に歯止めがかからないため、同課は18年度、奨学金担当職員を1人増やし、4人体制の対策チームをつくった。対象者が所在不明で回収困難な15件、計約560万円分については債権回収会社に委託。経済的に困窮するなどの理由で返済が難しい場合は返済猶予制度の活用を勧め、滞納抑制にも努める。
 県の育英奨学資金は県内の高校、専修学校の高等課程に在学する生徒を対象に、条件に応じて月額1万8000〜3万5000円を無利子で貸し付ける制度。05〜17年度の利用者は計2万5283人で、貸付総額は72億800万円に上る。
 高校教育課の伊藤俊課長は「返済が滞ると、奨学金の貸し付けが将来、立ちゆかなくなる恐れがある。後輩のためにもしっかり返済してほしい」と呼び掛けている。


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2018年11月04日日曜日


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