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<特区保育園>職員の半数退職、6人がパワハラ訴え「人格否定繰り返され、心身ともに疲れた」

 仙台市が国家戦略特区を活用して整備し、昨年4月に開園した「中山とびのこ保育園」(青葉区)で、園と園運営の社会福祉法人「中山福祉会」の開園時の職員全23人のうち、法人の事務局長と事務長、園長ら6人が前理事長の男性(71)=6月に解職=のパワーハラスメントを理由に退職していたことが3日、河北新報社の取材で分かった。

 園の運営を所管する市も事実を把握し、調査を進めている。法人と園では、この6人を含む計12人が今年3月末までに退職した。関係者によると、残りの6人のうち数人もパワハラが退職の一因となった可能性があるという。
 取材に対し、事務局長だった男性(62)は「日常的に前理事長から怒鳴られるなど不当な扱いを受けていた」と証言。男性が開園前、0歳児保育の受け入れは当面困難などと理事会で説明すると、前理事長から「お前は黙っていろ」と罵倒されたという。
 園の備品不足に対する不満の声が保育士から上がると、前理事長は「お前が保育士を扇動している」と男性を批判し、園への出入りを禁じた。男性は体調不良を理由に昨年8月に退職した。
 前園長の女性は今年1月に突然、前理事長から「新園長を迎えるので副園長でなら雇用する」と告げられた。雇用契約書には園長業務と明記されており、他の保育士らが「不当な扱いだ」と抗議したが、前理事長は「通常の人事異動で、従業員が口出しできる事案ではない」とはねつけたという。女性は3月末で退職した。
 事務長だった女性(54)は経費を立て替えた職員に支払った後、前理事長から自宅に呼び出され「勝手に仮払いした職員に金を払うな。言うことを聞けないなら辞めろ」と言われた。女性は昨年7月末に退職。「誠実に働いたのに罵倒や人格否定を繰り返され、心身ともに疲れた」と話す。
 前理事長は取材に対し、「事務局長は体調不良、園長は0歳児保育についての考え方の相違がそれぞれ原因で退職した。パワハラはしていない」と説明した。


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2018年11月04日日曜日


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