秋田のニュース

<高校生のシゴト力>金農パンケーキ 支える人たち/生徒のアイデア大胆起用、自由な発想が刺激に

再発売に合わせ、金農パンケーキを買い求める客=8月23日、秋田市のローソン秋田八橋大畑店
工藤一さん
石橋宜子さん

 金農パンケーキは、秋田県内で約200店舗を展開するローソン(東京)とたけや製パンが、金足農高の生徒のアイデアや意見を大胆に取り入れて生まれたヒット商品だ。
 今年の商品は、仙台市に事務所を置くローソン東北商品部でパンやデザートなどを企画する石橋宜子さん(35)が主に担当。仙台市から秋田市の金足農高に何度も通い、生徒たちと商品の味や包装の内容について話し合った。
 しょうゆや塩を使った甘じょっぱいパンというコンセプトは、同社でも珍しいという。石橋さんは開発の過程を振り返り、「市場のトレンドを探りながら、味や見た目にもこだわった。今どきの高校生らしい自由な発想が詰まった魅力的な商品になった」と話す。
 ローソンは、今後も同校と一緒にパンケーキの開発を続けていく方針。既に来年の商品の話し合いも始めている。
 生徒たちが考えたパンケーキを実際に製造するのは、1951年創業で秋田市に本社を置くたけや製パン。同社営業課の工藤一(はじめ)係長(42)は、2014年から金農パンケーキを担当。「生徒は毎年、積極的に意見を出してくれる。可能な限りアイデアを形にしたいという思いで携わっている」と話す。
 生徒の意見が全て商品に反映されるわけではない。地元産食材の調達量や製造コスト、消費期限の兼ね合いなど、商品として売り出すために考慮すべき点が多くあるためだ。
 同社は通常、実現性を考慮して社員が新商品のアイデアを出し合う。一方、金農パンケーキは、まず高校生の自由な発想を引き出した上で、与えられた設備や食材の中でどう実現できるかを模索しているという。
 ナポリタン風に味付けした稲庭うどんを使ったパンや、みそ風味の菓子パンなど、過去には材料調達の都合などで商品化できなかったアイデアもあった。工藤係長は「私たちには思い付かない斬新なアイデアばかり。若者のニーズを知るとともに、新たなパン作りのための刺激にもなっている」と語る。


関連ページ: 秋田 社会

2018年11月04日日曜日


先頭に戻る