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<高校生のシゴト力>金農パンケーキ 秋田・金足農高/野球部人気で再発売

商品を見ながら、今年の開発活動を振り返る生徒ら=10月15日、金足農高

 秋田市の金足農業高校(渡辺勉校長、生徒518人)は2012年から、大手コンビニエンスストアのローソン(東京)と「金農パンケーキ」を毎年、共同で開発し、秋田県内のローソンで期間限定で販売している。今年は同校野球部が第100回全国高校野球選手権記念大会で準優勝したことがきっかけで、販売終了後に“復活”を求める声が続出。再び発売され、一時品切れとなる人気ぶりだった。

<塩味に一工夫>
 ローソンは09年、秋田県と地産地消に関する包括連携協定を締結しており、商品開発はこの一環。同社が地元食材を使った商品を高校生に考案してもらおうと、金足農高に打診して実現した。生徒が毎年、パンの味や見た目、包装などについて提案し、同社が秋田市のたけや製パンに製造を依頼している。
 毎年5月後半からの1カ月間、県内ローソンの全店舗で販売。今年5月末発売のパンケーキは、刻んで蜜漬けにした県産リンゴを、地元メーカーのしょうゆを隠し味にしたパン生地で挟んだ。姉妹品として販売した「金農デニッシュドーナツ」は、男鹿市産の塩を加えたキャラメルクリームをアクセントにした。
 共同開発作業は1月にスタート。食品流通科と生活科学科に在籍する2、3年生計12人が携わった。生徒たちはターゲットを親世代に設定し、農作業の合間に食べられるおやつをイメージ。塩分を補給できる甘じょっぱい味を意識し、塩分濃度が異なるパンを複数試作してもらった。甘味と塩味のバランスにこだわって理想の味に近づけたという。包装はスクールカラーの紫を前面に押し出し、一目で金足農高の商品と分かるようにした。

<やりがい実感>
 例年同様、販売は6月末で終了したが、野球部の甲子園での活躍を受け、SNS上で「またパンケーキが食べたい」などの投稿が相次いだ。このため、ローソンは急きょ再発売を決定。甲子園での決勝から2日後の8月23日には県内全店舗に商品が並んだ。9月25日からは東北各県の一部店舗でも販売している。
 食品流通科の佐々木小桃さん(18)は「自分たちで考えたことが商品に反映されるのが楽しかった。今年は野球部の活躍で例年以上に反響が大きく、やりがいも感じた」と話す。商品開発や店頭販売の経験を重ね、意見をまとめたり、人前でプレゼンテーションしたりする力も身に付き、就職活動に生かされたという。
 指導した川村桃子教諭(49)は「商品開発に携わるのは貴重なことであり、先輩たちが続けてきたことを長くつないでいこうという意識で取り組んでいる。金足農高生ならではのチームワークが、活動にも生きている」と話した。
(秋田魁新報・村田悠輔)


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2018年11月04日日曜日


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