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伐採で発芽促進、森を再生 ナラ枯れ防ぎ100年先へ 仙台と川崎町のNPOが協力 

萌芽更新で森を再生しようと木を伐採する参加者

 動植物の保護に取り組むNPO法人「どんぐりの森」(仙台市)が宮城県川崎町前川に所有する山林で、NPO法人「川崎町の資源をいかす会」の協力を受け、森の再生活動に取り組んでいる。一帯の木を全て伐採し、新たな発芽を促す「萌芽(ほうが)更新」という手法で、ナラ類が集団枯死するナラ枯れを防ぐ。両法人は「元気な森を100年先まで引き継ぎたい」と意気込む。

 どんぐりの森の山林は町内の青根温泉北側にあり、広さは約30ヘクタール。毎年1ヘクタールずつ木を伐採し、30年ほどのサイクルで森を若返らせる計画だ。いかす会はエネルギーと食料の自給を目標に掲げていて、まきストーブを使う会員も多く、切った木は燃料として活用する。
 いかす会によると、一帯の木を全て切ることで日光が地表全体に届き、発芽が促される。古い樹木は免疫力が落ちてナラ枯れにかかりやすくなるため、計画では樹齢30年程度の「若さ」を維持する。
 どんぐりの森は所有林の手入れをする人材が不足。10年ほど前から萌芽更新に取り組むいかす会に協力を求め、快諾を得た。
 10月24日に初めての伐採作業があり、両法人の会員計約20人が参加してチェーンソーでゆっくりと木を切り倒した。
 木を切ることに「環境破壊ではないか」と違和感を持つ声も一部にあるが、いかす会の菊地重雄会長(77)は「ナラ枯れを防ぐには皆伐による萌芽更新が優れた手法」と強調する。
 どんぐりの森の松田進理事長(73)は「子どもたちとドングリの木を植えたり、都市部の住民と一緒に伐採作業をしたりして、ゆくゆくは所有林を交流の場にしたい」と青写真を描く。


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2018年11月05日月曜日


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