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<なでしこL・マイナビ仙台>連係不足最後まで リーグ戦8位と低迷 若手育成急務

最終節に勝利、残留を決めて笑顔を見せる仙台イレブン=3日、味の素フィールド西が丘

 サッカー女子、なでしこリーグのマイナビベガルタ仙台レディース(仙台)は今季のリーグ戦を4勝3分け11敗の勝ち点15、10チーム中8位で終えた。攻守とも振るわず、終盤には下位2チームと残留争いを展開。けが人の続出などクラブ関係者が「想定外」と嘆くほどの低迷で、監督の途中交代も起爆剤とはならなかった。2012年のチーム設立以来、抱えていた課題が一気に噴出した形だ。

<総得点わずか17>
 「選手が持つ力は低くない。うまく融合できなかった」。3日の最終戦で千葉に勝って何とか1部残留を決めた後、千葉監督は苦々しく今季を総括した。
 降格してもおかしくない成績だった。総得点17はリーグで2番目に少なく、総失点39は2番目に多い。主将の安本は「結果が出ず、とても苦しいシーズンだった」と振り返る。
 2季連続の4位からの飛躍へリーグ優勝を目標に掲げたが、チーム編成でつまずいた。外国人3人らが退団し、高卒新人4人を含む8人を補強。西川善久社長は「外国人選手は代表活動で抜けることが多かった。チームの軸として頼るのは良くない」と意図を説明するが、結果的に裏目に出た。
 序盤からけが人が相次ぎ、多いときではメンバーの半数近くが離脱したこともあった。連係を高める機会が限られ、チームの土台づくりが遅れた。MF田原は「連係を合わせるのは時間が必要。けがでメンバーが代わり、少なからず対応できなかった」と言う。
 前半戦はわずか1勝と不振を極め、越後前監督が辞任。クラブは千葉監督を2季ぶりに復帰させて立て直しを急いだ。交代後のリーグ戦初戦は、けがから戻ったFW有町が2得点と活躍し長野に快勝。復調の足掛かりを築いたかに見えた。
 しかし、つかみかけた自信はすぐに打ち砕かれた。続く浦和に惜敗したのを皮切りに、INAC神戸にチーム最多タイの5失点で大敗するなど5連敗。ミスから先制を許し、守備のバランスを崩して反撃に出た隙を突かれて失点を重ねた。FW井上の大けがによる長期離脱も痛かった。

<ユース部門創設>
 「波に乗せたかったが、INAC神戸戦が響いた。ミスが続いて失点につながり、選手も『またか』とメンタル面に影響が出た」と千葉監督。DF奈良は「練習でシュートを外しても『惜しい』という雰囲気だったのが、試合でもゴールを決め切れないところで出た。選手の気持ちに甘さが出たと思う」と悔やむ。
 選手層の厚みが足りなかった。4連覇を飾った日テレや2位のINAC神戸などは下部組織が充実。対して、仙台はジュニアユース(15歳以下)までしかなかった。19年度からは18歳以下のユースを創設し、若手育成に本格的に取り組む。
 西川社長は「まだ足場が固まっていない弱さが出た面は否めない。いかに困難を乗り切り、次につなげていくかが問われている」と話す。(原口靖志)


2018年11月06日火曜日


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