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<福島第1>男性過労死 労基署認定 120時間の超過勤務

 東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の構内で昨年10月に死亡したいわき市の男性について、いわき労基署が労災認定していたことが5日、分かった。亡くなる直前の1カ月の残業が120時間以上に上ったとして、遺族が今年3月、「長時間労働による過労死」として労災申請していた。
 遺族から相談を受けていた全国一般労働組合全国協議会(東京)の関係者が明らかにした。認定は10月16日付。東電は男性が亡くなった当時、「病死とみられ、作業と因果関係はない」と公表していた。
 同協議会によると、男性は猪狩忠昭さん=当時(57)=。同市の自動車レンタル会社に勤務し、第1原発敷地内の車の整備などを担当していた。昨年10月下旬、敷地内で倒れ、間もなく死亡が確認された。死因は致死性不整脈だった。
 猪狩さんは毎日午前4時半に同市の会社に出勤し、タイムカードを押して第1原発に移動。直前の1カ月間の残業時間は移動時間を含めて122時間だったといい、過労死ラインとされる100時間を超えていた。
 同署は認定事実や理由を明らかにしていないが、同協議会は、移動時間を含めて労働時間と見なされたとみている。
 車の整備は横浜市の倉庫・運輸関連会社が受注。いわき市の会社が下請けで、作業員は猪狩さんら5、6人だったという。
 同市の会社の担当者は取材に「午前4時半出勤を命じてはおらず、出勤時間は本人に任せていた。年2回の健康診断を徹底しており、過労死と認定されるのは誠に遺憾だ」と話した。東電の担当者は「協力企業の労働時間を把握する立場にない」と語った。


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2018年11月06日火曜日


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